2022 Fiscal Year Research-status Report
AIとデザイン思考から「気づき」を創造させる工学-非工学分野複合融合教育の開発
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22K02850
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Research Institution | Asahikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
杉本 敬祐 旭川工業高等専門学校, 物質化学工学科, 教授 (60331956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 基訓 旭川工業高等専門学校, システム制御情報工学科, 教授 (50435963)
篁 耕司 旭川工業高等専門学校, 電気情報工学科, 教授 (60369907)
後藤 孝行 旭川工業高等専門学校, 機械システム工学科, 教授 (70225655)
松浦 裕志 旭川工業高等専門学校, 物質化学工学科, 准教授 (80572510)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | Society5.0 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではSociety5.0社会に活躍できる「ジェネラリスト」を育成することを目的とし、工学系大学高専にターゲットを絞った「工学技術が複合し非工学分野(農業,食品など)と融合した教育」を研究開発する。開発する教材は、①大学・高専で無理なく実施できる「工学技術複合-非工学分野融合」した教育モデル、②「デザイン思考」を基盤とした分かりやすいPBL/STEAM教育モデル、③「AI・データサイエンス」から新しい「気づき」を創造させるSociety5.0型教育モデルであり、複数学科の学生が協力して取り組む。本年度は、以下の2件について進展した。 1件目は、非工学分野においてAIデータサイエンスを含む工学技術が活用されている研究事例を調査し、複数学科の工学技術を複合融合できる非工学分野の教材テーマを探し出すことに取り組んだ。さらに、教材として落とし込むことに取り組んだところ、学生が実際に取り組むことでいくつかの課題が見えてきた。異分野(農業など)を知らない学生にとってミスしやすいところや、実習時期に栽培できる植物の検討など、今後の教材の質を高めるうえで重要な課題であった。これらの課題の発見は、質の高い教材を開発する上で重要なものであり、フィードバックを繰り返しながら開発を進める。 2件目は、AIデータサイエンスを自身の専門学科で活用する取り組み(導入教育)について、機械系学科、制御系学科と化学系学科でそれぞれ行った。機械系学科は、自身の専門技術でAIやIoTがどのように使われているのかを体験できる教育プログラムを展開し、これら技術が簡単(ハードルが高くない)で、便利であることを学生自身が体験し認知する授業を展開した。他学科に比べIoT導入教育が難しい化学系学科に対しては、シングルボードとセンサーを活用するプロトタイプ教材を導入し、学生が苦手・モチベーションを下げる箇所を調査した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本テーマに関わって2件の国内の学会で成果発表をおこなった。1件目は、ホウレンソウの根を冷却することで糖度が高まることを利用した教材開発を目指しており、令和5年3月「空調・衛生工学学会・北海道支部会」において、工学技術を活用しホウレンソウの栽培および根の冷却処理を行う装置を開発し、その糖度上昇について報告した。この研究を通して、教材開発する上での新たな課題を発見することができ、本研究を進めるうえで重要な成果となった。 2件目は、機械系学科におけるSociety5.0型人材育成教育について、令和4年9月「工学教育研究講演会」で発表した。学生自らAI・IoTを活用することで「気づき」が生まれることが大切であることを改めて再確認することができた。 以上の成果から、研究課題の進捗状況はおおむね順調に進展していると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度の研究では、以下の点について研究の推進を行う。 教材のスクリーニングの継続:いろいろな教育環境にあった教材開発が重要であり、今年度も非工学分野においてAIデータサイエンスを含む工学技術が活用されている研究事例を調査し、複数学科の工学技術を複合融合できる非工学分野の教材テーマを探し出す。 教材開発:現在開発中の教材における課題に取り組む。大きな課題の一つとして、実習で栽培する植物は、栽培時期の影響を受けることで、マッチングしない時期の場合、実習(栽培)が困難になる。そこで、開発する装置の改良(温度・光量調整)もしくは、最適な栽培温度の異なる植物を調査し、実験実施時期を問わない教材開発を続ける。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響のため旅行スケジュール調整が困難であったことに加え、半導体製品の入手が難しく、次年度使用額が生じた。翌年度において、昨年度購入することができなかった装置を購入し、計画に含まれる教材開発を進める。
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Research Products
(3 results)