2022 Fiscal Year Research-status Report
Study on the development of the architectural design escis process using BIM
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22K02873
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Research Institution | Aichi Sangyo University |
Principal Investigator |
藤枝 秀樹 愛知産業大学, 造形学部, 教授(移行) (40791348)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | BIM / 建築設計事務所 / BIM利用実態 / 多様なモデル / 作成手順 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.BIMの利用実態の調査 BIMが実務設計の中でどのように使われているか、その実態を明らかにするため、大規模組織設計事務所2社、小規模アトリエ設計事務所1社、地方の中堅設計事務所1社にヒアリング調査を実施した。その結果、BIMをエスキスで使用しているのは、小中設計事務所で、大規模設計事務所では、別のソフトで行っている実態が明らかになった。また、本来のBIMの特性である、計画から施工・維持を一連のモノとして活用している事務所はなかった。つまり、多様な用途・自由性のある形態を望む組織では、スタディー段階においてBIMが十分対応できていないと考えられていること、大規模建設会社などでは独自のプログラムを開発しているため共通のプラットフォームであるBIMの活用が進んでいないことが判った。 2.BIMによるモデル作成プロセスの検証 次に、BIMソフトにおいて、どれだけ自由性のある形態を作成することができるか、5事例作成を試みた。それぞれのモデルの作成作業を実施し、完成までのプロセスを記録した。その結果、作成するためのコマンドが多く、1モデルに費やす時間が2時間を超え、エスキス作業とは言い難い状況であった。モデル作成には多くのコマンドを駆使する必要があり、作成することは可能であるが、手間と時間がかかることから、短時間にいくつものモデルを作成・変形を重なるエスキスのツールとしては未熟であることが明らかになった。エスキスにおいてBIMを活用するためには、多様な造形を短時間で作成可能なマクロ的な仕掛けが必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度最初に、研究工程を作成し、おおむねその予定通りの工程で推移している。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目の研究 1年目に明らかになった課題を解決するために、さらに多様なモデルの作成と、作成したモデルを短時間で作成可能にさせるマクロプログラウの開発を行うとともに、開発したプログラムを実際の授業で使い、有効性の検証を行う。
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Causes of Carryover |
予定していた遠方への聞き取り調査を1日にまとめて実施したことにより、当初より若干使用額が少なくなった。次年度には、多様なモデル作成・マクロ開発と、研究の根幹にかかわる研究が行われる予定であり、その際の打合せ旅費等に使用する予定である。
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