2022 Fiscal Year Research-status Report
作業療法学生対象の精神障害領域実習自己効力感育成のためのシミュレーション教育開発
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22K02903
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Research Institution | Kumamoto Health Science University |
Principal Investigator |
吉村 友希 熊本保健科学大学, 保健科学部, 講師 (80814384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山野 克明 熊本保健科学大学, 保健科学部, 教授 (90728247)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | シミュレーション教育 / 精神障害領域 / 自己効力感 / 臨床実習 / 作業療法学生 |
Outline of Annual Research Achievements |
多くの作業療法学生は、実習中において自分の課題を認識しているものの、その課題が未解決のままであることが報告されている。特に、精神障害領域の実習においては、精神障害者との接触経験の乏しさから、学生の対人面での問題が露呈することが多い。本研究では、実習を可能にする予測因として自己効力感に着目し、精神障害領域の臨床実習で必要となる態度・技能の習得および実習に対する自己効力感を高めるシミュレーション教育の開発を目的とする。シミュレーション教育には、学生が実習時に未解決であった「患者へ関わり」「患者に拒否された時の対応」「患者への治療的介入」等の困難場面を含む。シミュレーション教育の開発により、学生の実習に対する自己効力感が高まり、実習時の適応感が増す可能性がある。 2022年度は、以下の(1)から(5)を行った。(1)分析:精神障害領域の臨床実習で必要となる前提知識、態度および技能、精神障害領域の臨床実習で学生が困難と感じる場面について分析し、学習目標を明確にした。(2)設計:1回ごとの学習目標、事前課題および授業内課題の範囲を明確にした。(3)開発:事前課題のクイズ問題、授業内課題で使用するシナリオ、教示、評価表および採点基準、遂行行動表示のための動画、学習記録等を作成した。(4)実施:開発した教材を用いて授業を実施した。(5)評価:実技試験、学習記録、精神障害領域の臨床実習に対する自己効力感尺度、授業アンケート等で授業に対する評価を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画通り、(1)分析、(2)設計、(3)開発、(4)実施、(5)評価を行うことができたため、そのように判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、2022年度に実施した授業の評価から改善案を作成し、案に基づき、再度上記の(1)から(5)の手順で進める。
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Causes of Carryover |
2022年度は予定していた学会発表を行わなかったことから次年度使用額が生じた。2023年度は、予定通り学会発表を行う。
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