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2022 Fiscal Year Research-status Report

Development of performance assessments in physics education and analysis of their educational effects

Research Project

Project/Area Number 22K02942
Research InstitutionAichi University of Education

Principal Investigator

宮川 貴彦  愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (70439925)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywordsパフォーマンス評価 / 物理教育 / 観点別評価 / 高次の学力の育成 / 形成的アセスメント
Outline of Annual Research Achievements

本研究の主な目的は(1)高等学校における観点別評価に基づく評価方法の枠組みの創出,ならびに(2)高次の学力を育成する形成的アセスメントの学習効果の分析である。
上記のうち目的(1)については,(a)愛知県立A高等学校の1年生360名を対象とする科目「物理基礎」において,モデレーション・プロセスを含むパフォーマンス評価方法を開発して,観点別評価の枠組みを創出・実施した。(b)物理基礎パフォーマンス評価及び評価基準の明確さと公平さに関する生徒アンケート(有効回答338件)を実施した。アンケート結果から,多くの生徒が評価や評価基準に対して明確で公平と捉えていることが明らかとなった。(c)先行して実施されたパフォーマンス評価の実践事例に基づいて,生徒による成果物を質的に分析することで,パフォーマンス課題に取り組むことで発揮された「思考・判断・表現」と「主体的に学習に取り組む態度」に関する学力の分類を行った。また,授業実践を一事例として見たときに示唆されるものを理論的に検討した。
目的(2)については,(a) 愛知県立A高等学校の1年生「物理基礎」のパフォーマンス課題を取り入れた授業において,各課題の評価ポイントを含む「学習の道具」としての機能を持つルーブリックの開発を行った。生徒アンケートの結果から,多くの生徒が開発されたルーブリックを,学習改善に繋げていることが明らかとなった。(b)愛知教育大学の初年次科目「力学」のパフォーマンス課題を取り入れた授業において,課題レポートに基づく相互評価活動と教員によるフィードバックなどの形成的アセスメントの方法を実践した。(c)高次の学力の発揮を要する動画撮影・解析に基づく物理実験教材の開発を行い,その教材の実践可能性を示した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

(1)「高等学校における観点別評価に基づく評価方法の枠組みの創出」については次の進展ならびに成果があった。(a) 愛知県立A高等学校1学年360名が受講する科目「物理基礎」の観点別評価において,「思考・判断・表現」ならびに「主体的に学習に取り組む態度」の観点を見取るための,モデレーション・プロセスを含むパフォーマンス評価の枠組みを実装して1年間を通じて運用した。(b)先行して実践したパフォーマンス評価の事例について分析・整理して,日本科学教育学会第46回年会において報告した(2022年9月)。
(2)「高次の学力を育成する形成的アセスメントの学習効果の分析」については,(a)学習の改善を促す「学習の道具」としての機能を持つルーブリックや課題レポートの相互評価活動などによる形成的アセスメントの方法を愛知県立A高等学校や愛知教育大学をフィールドとして導入した。加えて,(b)高次の学力を促すための高校生を対象とした動画撮影・解析に基づく物理実験教材の開発を行い,その実践可能性について日本物理学会2022年秋季大会において報告した(2022年9月)。

Strategy for Future Research Activity

(1)「高等学校における観点別評価に基づく評価方法の枠組みの創出」については以下のように研究を推進する。(a)愛知県立A高等学校をフィールドとして,全高校1年生対象の「物理基礎」で開発・実践した観点別評価の枠組みを,理系クラス2年生対象の「物理」へ実践化する。(b)「物理基礎」と「物理」の実践事例から,複数学年を跨ぐ評価実践の運用実現性ならびに各科目に適した評価規準・基準について検討する。
(2) 「高次の学力を育成する形成的アセスメントの学習効果の分析」については以下のように研究を推進する。(a)愛知県立A高等学校における実践研究を通じて,パフォーマンス課題の取り組みで生徒が発揮する高次の学力と学習改善状況の関連性について,生徒を対象としたアンケート調査ならびにインタビュー調査を行う。(b) 愛知教育大学における実践研究を通じて,パフォーマンス課題の取り組みで学生が発揮する高次の学力と学習改善状況の関連性について,学生を対象としたアンケート調査ならびにインタビュー調査を行う。

Causes of Carryover

購入を予定していたパーソナルコンピュータの購入額が当該年度の残額を超えていたため,次年度使用額が生じた。本使用額と2023年度の研究経費を合わせてパーソナルコンピュータを購入する。また,2023年度については,(1)当該研究に関連する研究動向を調査するための旅費,(2)当該研究を推進するための物理実験関連機器とパーソナルコンピュータ関連用具の購入などに助成金をあてる予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2022

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] パフォーマンス評価を取り入れた物理基礎カリキュラムの開発2022

    • Author(s)
      宮川貴彦,石田智敬,藤江和也,池畑剛,筒井康隆
    • Organizer
      日本科学教育学会第46回年会
  • [Presentation] 高校生を対象とする動画撮影・解析に基づく物理実験のための教材開発2022

    • Author(s)
      林尚史,宮川貴彦
    • Organizer
      日本物理学会2022年秋季大会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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