2022 Fiscal Year Research-status Report
一般市民の特性・ニーズに応じたEBM学習教材(Eラーニング)発展編の開発
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22K02943
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡林 里枝 京都大学, 環境安全保健機構, 助教 (70526805)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 健夫 京都大学, 医学研究科, 教授 (70217933)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | Evidence-based medicine / Eラーニング / 評価 / 市民 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本の市民を対象に開発したEvidence-based medicineに関するEラーニング教材について、利用者の特性に応じた学習効果および教材の追加に関するニーズを探索的に調査すること目的とした研究の計画書を完成させ、倫理審査へ申請した。また、ウェブ上で本研究を行うためのシステムを開発するとともに、運用試験を行い、正常に試験の実施・データ収集ができることを確認した。 同計画書の方法の概要は、次のとおりである。 研究デザインは、介入研究(無対照で介入効果の関連要因を探索)とした。対象者は、18歳以上で日常的にインターネットを利用している者で、予定対象者数は統計学的な見積もりにより500名程度とした。 調査項目は、①対象者特性(教材の使用回数、性別、年代、最終学歴、就労状態、健康・医療に関する社会的な活動の経験、EBMが既習か否か、医療系国家資格の有無)、②知識(Eラーニング教材の内容に沿った18問[4肢択一]、答えの自信度を4段階評価[大変自信がある/自信がある/あまり自信はない/まったく自信はない])、③セルフエフィカシー(一般向け伝達的・批判的ヘルスリテラシー尺度、健康情報の読み解き方に関する自信度)、④ユーザビリティー・感想・他に加えてほしい内容等、とした。 主要評価項目は、教材使用前後の、知識に関する設問(18問)に正解した回答のうち、自信度で「大変自信がある」または「自信がある」と評価された回答の合計の平均値の差、とした。副次的評価項目は、健康情報の読み解き方に関する自信度の変化、ユーザビリティ、他に加えてほしい内容、他とした。統計解析方法は、収集した項目の分布をみた上で、背景因子ごとに連続変数については平均値を算出するとともに、背景因子の限定・組み合わせを行い探索的に解析することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、2022年度末に試験の開始に至る予定としていたが、年度内に試験開始には至らなかったため。ただし、研究システムを開発し運用できることの確認を行うとともに、倫理審査での審査へと進めており、大幅な遅延はない。今後、倫理審査で承認を得られ次第、試験を実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
倫理審査で承認を得た後、必要に応じてウェブ研究システムを改訂した上で、介入研究を実施する。学習効果の評価を行うとともに、教材の追加に関するニーズを探索的に調査する予定である。予定対象者数に到達後、統計解析、結果の検証を行い、発展編の教材に必要な要素の同定を専門家パネルを構成して行う。その上で、発展編の教材を開発する予定である。
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Causes of Carryover |
年度内に倫理審査を終えることができず、ウェブで構築した研究システムにおいて、倫理審査での指摘によって修正が必要となった部分・事柄を改訂するための費用を残す必要があった。
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Research Products
(1 results)