2022 Fiscal Year Research-status Report
Cross-curricular Secondary Science Learning Contexts Based on Systems Thinking: Focusing on the Earth Domain
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22K02946
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山崎 博史 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (70294494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 信吉 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (30240873)
竹下 俊治 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (90236456)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | システム思考 / 通時的思考 / ESD / 物質循環 / 人間活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画書で示した研究項目のうち①学習素材の探査・教材化に重点を置いて検討し,②学習文脈の考案及び③学習方法・学習プログラム開発についても予察的に検討した。①学習素材の探査・教材化では,システム思考を基軸として,自然事象を多面的に捉え,相互作用や関連を考慮しながら自然事象を科学的に理解するための学習プログラム開発の基礎研究として,マグマの多様性形成に着目し,岩石学的には一般的な要因とされているにも関わらず教科書での扱いが十分ではないと指摘されているマグマ混合を示す事象について先行研究を基に検証し,教材化の可能性を確認した。また,堆積物の赤色風化現象に着目し,無機的な酸化還元反応だけではなく微生物の関与を考慮する必要があるなど,多面的な見方の育成に有効な学習素材としてのため池堆積物の活用可能性を指摘した。さらに,各種水和物の脱水反応,風解反応の速度論的検討や探求活動のための学習素材として,ヒートパック等化学反応を活用した日用品や微細藻類の分類に関して検討した。 ②学習文脈の考案及び③学習方法・学習プログラム開発については,通時的思考を基にマグマの多様性形成を探求的な活動を通して考察する学習プログラムの素案を考案した。また,近年世界各国において資材としての不足問題が顕在化している砂に注目し,地球表層の物質循環と人間活動を関連づけた学習文脈作成の可能性を検討した。 以上の成果の一部を,研究論文11編(うち査読付き8編),学会発表等21件(口頭発表20件,ポスター発表1件)として公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究初年度の本年度は,①学習素材の探査・教材化の検討に重点を置き,地学,化学,生物の各領域ごとに素材検討を行った。また,②学習文脈の考案及び③学習方法・学習プログラム開発については,①の結果を基にその活用可能性を検討した。研究実績の概要での記述の通り,各項目について一定程度の検討を行い,その成果の一部を研究論文及び学会発表として公表することで評価を受けることができた。この点では順調とも言えるが,素材探査のさらなる充実や地学,化学,生物の各領域の検討事項を関連付けた検討は十分とは言えず,上記の評価区分とした。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の検討結果を受けて素材探査を継続して行ない,教材開発のための基礎資料の蓄積をさらに進める。また,学習文脈の中心となる事項として今年度の研究で見いだされた砂に焦点を当てた物質循環と人間活動を取り上げ,理科の見方や考え方としてのシステム思考・通時的思考の育成という観点から研究グループ内で検討を行い,次年度に計画している,地球(地学)領域を基軸として各領域を関連付けた学習プログラムの開発・試行へと展開する予定である。
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Causes of Carryover |
感染症の影響が依然続いたことにより旅費の支出や消耗品の購入内容が変わったため少額の残額が生じた。残額を有効に使用するため,次年度の消耗品費と合わせて使用する計画である。
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