2023 Fiscal Year Research-status Report
Construction and verification of a model to teach English specialized vocabulary to support disciplinary education
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22K02992
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
スミス 朋子 大阪医科薬科大学, 薬学部, 教授 (50402988)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 直子 香川大学, 教育学部, 教授 (30314892)
野口 ジュディー津多江 神戸学院大学, グローバル・コミュニケーション学部, 名誉教授 (30351787)
天ヶ瀬 葉子 大阪医科薬科大学, 薬学部, 准教授 (90550822)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 専門語彙 / 医療 / カタカナ / 専門教育 / 英語教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、大学の低学年向けの専門科目で用いられる化学系の教科書に出てくるカタカナ語と英語を抽出してデータベース化し、語構成と意味を中心に分析を行った。利用した教科書は、Organic Chemistry, T. W. Grah Solomons et. al.で、日本語翻訳版の『ソロモンの新有機化学』の本文とインデックスからカタカナ語を抽出し、日英専門語彙のデータ分析を進めた。具体的には、まず、教科書からカタカナ語と対応する原文の英語表現を抽出し、各語の文章全体で用いられる頻度を算出した。そして、カタカナ語を単語と複合語に分類し、さらに外来語、固有名詞、単位や和語などのカタカナ表記等の種類に分類し整理した。重要語彙であるインデックスの中のカタカナ語に関しては、元になった用語の語源(英語、ドイツ語他)も借用された年代別に分類した。また、使用頻度の高いカタカナ語に関しては、対応する英語と発音が大幅に異なるものを抽出して分析した。 データベース構築作業と並行して、薬学生対象にカタカナ語と英語専門用語習得についての予備調査も実施した。2022年度に引き続き低学年の学生を対象にカタカナ語の対応を持つ専門用語と対応をもたないものの聞き取りの理解度を比較した。また、語彙知識のレベルによってカタカナ語の理解度も変化するか調査を行った。ベースとなる語彙サイズテストは、VST-NJ8(新JACET8000に基づく日本人英語学習者のための語彙サイズテスト)を用いた。さらに、専門用語の語義の習得において発音指導の効果を測る調査も行った。 研究成果の一部は、2023年、Journal of Medical English Education (Vol.22 No.2)及び2024年、第1回タイ国日本語教育国際シンポジウムで発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度の作業が遅れていたため、2023年度は、当初の計画よりやや遅れてのスタートとなった。化学系の教科書のデータベース構築やカタカナ語に関する理解度の調査を進めているところであるが、さらなるデータの整理や分析も必要となるので、次年度に引き続き行いたい。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目の2024年度は、これまで作業を行った生物・化学系の教科書と薬剤師国家試験のカタカナ語データベースの分析を進める。特に、3種類のデータを比較し、共通点と相違点を分析する。さらに、データベース化しているカタカナ語に対応する英語のうち、英語と日本語の発音が異なる用語を選別し、学習者にとって発音が難しいものを抽出する。 また、2024年度に、事前事後テストなどを実施して学習者の発音知識や習得に関する調査も引き続き行う。最終年度には、調査結果をもとに、分野別にカタカナ語も含めた英語語彙指導の優先順位を精査して指導項目選択し、学生からのフィードバックも得ながら指導モデルを検討する。
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Causes of Carryover |
初年度の2022年に抽出したカタカナ語のデータ量が多く作業が遅れてしまったことより、引き続き作業を行わなければならないものがあり、2024年度にデータ入力と分析用の謝金が必要となる。また、情報収集やこれまでの成果をまとめて学会等で発表するための旅費としての使用も計画している。
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Research Products
(2 results)