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2022 Fiscal Year Research-status Report

専門教育のための手話言語の特徴を持つ視覚的に構造化された表記法の検討

Research Project

Project/Area Number 22K02999
Research InstitutionTsukuba University of Technology

Principal Investigator

加藤 伸子  筑波技術大学, 産業技術学部, 教授 (90279555)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 白石 優旗  筑波技術大学, 産業技術学部, 准教授 (00389214)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Keywordsコミュニケーション支援 / 手話 / ろう / 難聴 / 聴覚障害 / アクセシビリティ
Outline of Annual Research Achievements

手話には日常的に利用されている定まった表記法がないために,手話をそのままノートに書くことができないという課題がある.また専門的な日本語の文章では,ろう・難聴の学習者や手話通訳者にとっては論理関係が不明瞭になる場合等があり,リアルタイムで専門的な内容を手話表現することには困難を伴う.そのため,専門的な内容の手話を記述できる手話表記法が必須である.
本研究の目的は,手話言語の特徴を持つ構造化された表記法を作成することで,専門的分野での聴覚障害者の社会進出を後押しすることにある.そのために,専門的な内容を手話で表現する場合の表現方法について整理し,表記法のルール案を策定し,ルール案に従って作成した表記の伝達性を評価する実験を行うことで有効性や課題を明らかにしようとするものである.
本年度は,手話の基本的な文構造をもとに表記法の基本ルールについて検討し,専門的な日本語文書を表現する試みを行った.日本語の専門的な文書を,手話文と比較分析した結果,日本語文では語順から主語や目的語を推定できない,助詞からだけでは機械的に主語や目的語を確定できない,文法的な役割と意味的な役割は必ずしも一致するとは限らないなど,ろう・難聴者にとって日本語の専門的な文章を正確に捉えることの難しさが指摘された。特に専門的な文章を表記する際に検討を要する課題として, 主語が省略されている文が多い,長い句や節が多い,修飾している句や節が長いあるいは多いといった点があげられた.一方手話には, 音声言語と異なり,空間的配置を用いるという特徴がある.そのため,手話の空間的特徴を表現する表記法のルール案を作成し,専門的な文章の表記を試みた.アンケート結果から、提案手法での表記に一定の効果があることが指摘された一方,省略された主語の表記方法や,1つのまとまりとして表記する単位の選び方等に課題が指摘された.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

手話表記法のルールの検討を行い,専門的な日本語文章について実際に表記を試み,表記した結果についてアンケートを行うことができたため,おおむね順調に推移していると言える.

Strategy for Future Research Activity

専門的な内容について手話で表現された文章について分析を行い,日本語文との相違点ならびに手話文の特徴を明らかにする.また、手話文から表記した場合と,日本語文から表記した場合で,表記した結果にどのような差異が生じるのか分析し,表記法の課題を明らかにする.
また,手話表記法による伝達性を確認する実験を行い,伝達に関する課題点を洗い出す.

Causes of Carryover

新型コロナの影響で、謝金の支払い予定等が変更になったため。

  • Research Products

    (2 results)

All 2023 2022

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Visually-Structured Written Notation Based on Sign Language for the Deaf and Hard-of-Hearing2023

    • Author(s)
      Kato Nobuko、Hotta Yuhki、Shitara Akihisa、Shiraishi Yuhki
    • Journal Title

      Proceedings of the 15th International Conference on Computer Supported Education: CSEDU

      Volume: 2 Pages: 543-549

    • DOI

      10.5220/0011988700003470

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] ろう・難聴者のための文を視覚的に構造化する表記法の検討2022

    • Author(s)
      加藤 伸子, 堀田 悠輝, 設楽 明寿,, 白石 優旗
    • Journal Title

      第197回ヒューマンインタフェース学会研究報告集

      Volume: Vol.24, No.10 Pages: 85-88

URL: 

Published: 2023-12-25  

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