2022 Fiscal Year Research-status Report
保育者・小学校教諭の反芻・省察が共感疲労に及ぼす影響
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22K03085
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
小池 はるか 東海大学, 児童教育学部, 准教授 (60530714)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 共感疲労 / 反芻 / 省察 / 保育者 / 小学校教諭 / 保育者養成・教員養成 |
Outline of Annual Research Achievements |
保育者・小学校教諭の精神的健康悪化の要因の1つが共感疲労である。その共感疲労に影響する要因として反芻・省察が挙げられるが,我が国では反芻・省察が保育者・小学校教諭の共感疲労に影響するのかを確認する,体系的な研究は存在しない。また,共感疲労の蓄積及び反芻・省察の長期的な影響を示すためには,追跡調査が必要である。本研究は,保育者・小学校教諭,保育者養成・教員養成校学生の反芻・省察が共感疲労に与える影響の検討を目的とした縦断的調査を実施する。具体的には,研究期間内に,反芻が保育者・小学校教諭の共感疲労を高め,省察が共感疲労を低減するかを同一対象者に対し3年間にわたって調査する(研究1・WEB調査)。また,反芻が保育者養成校・教員養成校の学生の共感疲労を高め,省察が共感疲労を低減するかを同一対象者に対し3年間にわたって調査する(研究2・質問紙調査)。これまでに,これら1年目の調査を済ませ,研究1では現役の保育者・小学校教諭1318名(男性600名,女性718名),研究2では保育者養成校・教員養成校の学部1年生 76名(男性17名,女性59名)から回答を得て,分析を行った。その結果,研究1・2とも予測通り,反芻と共感疲労の間に,中程度の有意な正の相関がみられた。省察については,研究1・2とも予測に反し,共感疲労の得点との間に正の相関がみられたが,.30以下の低い相関であった。研究1の結果について2022年度に国際学会で発表済み,研究2の結果についても2023年度に国際学会で発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は,研究対象となる現役の保育者・小学校教諭,保育者養成・教員養成校学生に協力を求め,1年目の調査を実施することを目標としていた。当初の予定よりも少ない人数であるが,現役の保育者・小学校教諭,保育者養成・教員養成校学生ともに分析に耐えうる人数の協力を得ることができた。今年度の研究成果をもとに,1つの国際学会において発表を行った。また,2023年度に1つの国際学会で発表予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究対象者は当初の予定よりも少ない人数であるものの,それ以外の点はこれまで順調に進捗しているので,次年度以降もこれまでのデータ収集と解析を引き続き行う。2年目の調査について,現在,東海大学「人を対象とする研究」に関する倫理委員会に許可申請中である。
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