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2023 Fiscal Year Research-status Report

Young children's social learning about food

Research Project

Project/Area Number 22K03086
Research InstitutionToyo University

Principal Investigator

中道 直子  東洋大学, 福祉社会デザイン学部, 教授 (10389926)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords幼児 / 食物 / 社会的学習 / ネガティビティ・バイアス
Outline of Annual Research Achievements

本研究では,食物の社会的学習場面において,幼児は特定の価値の情報を選択的に信頼するというバイアスを示すかを検討することを目的としている。この目的の達成のために,2022年度は,2つの研究を実施した。
第1に,幼児を対象に実験を行い,他者の好きな食物と嫌いな食物のどちらをより記憶するかを調べることで,「何を食べるべきか」と「何を食べるべきでないか」のどちらを優先的に学んでいるのかを検討した。具体的には,パソコン上で幼児が,女性が複数の新奇な食物(外国の安全な果物)の好みを説明する動画を呈示した。その後,同じ食物を新しい順番で再度呈示し,記憶質問を行い,他者の好きな食物と嫌いな食物の記憶力を比較した。また保護者を対象に,子どもの偏食や拒食に関する質問紙調査を実施し,子どもを対象とした記憶実験の成績との関連を調べた。2023年度は前年度に行われた実験1の結果を補完するための実験2を行った。これらの成果をまとめた論文を国際学会誌に投稿する準備をしている。
第2に,幼児を対象に実験を行い,幼児がいつ母親の食物選択を模倣すべきと考えているかを検討するために2つの実験を行った。実験1の結果は,幼児は新奇な食物の中から選ぶ時に母親の食物選択を模倣すべきと考えていることを示した。実験2の結果は,幼児は不味い食物の割合が高い環境で食物を選択する時には,母親の食物選択を模倣すべきと考えていることを示した。これらの結果から,幼児は食物選択において2つの「When戦略」(不確実な時に模倣する,非社会的学習がコスト高になるときに模倣する)を用いることが明らかとなった。これらの成果をまとめた論文を国際学会誌に投稿し,現在査読中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究の具体的な手順等の微細な変更はあったものの,当初の目的を達成するための実験等はおおむね順調に進展している。新型コロナウィルスとの共存は依然として続いているが,実験協力園のご厚意もあり,細心の注意を払った上で,幼児を対象とした実験を実施することができた。

Strategy for Future Research Activity

2024年度は,2023年度に実施した実験の成果をまとめ,国際学会誌へ投稿しアクセプトをめざす。また追加の実験を行い,これらの成果をまとめて論文を執筆・投稿する。

Causes of Carryover

新型コロナウィルス感染症の拡大に伴い前年度の実験がやや遅れたため,今年度は実験を実施することに注力した。その結果,国際学会への参加が困難となり,それにかかる参加費や旅費・交通費などを使用できなかったために次年度使用額が生じた。そのため,次年度に持ち越した予算は主に,学会参加費・旅費に充てる計画である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2024 2023

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 食物選択場面における幼児の社会的学習戦略:不確実な時に模倣する2024

    • Author(s)
      中道直子
    • Organizer
      日本発達心理学会第36回大会
  • [Presentation] 幼児は他者の好きな食べ物より嫌いな食べ物を記憶する:食物の社会的学習におけるネガティビティバイアス2023

    • Author(s)
      中道直子
    • Organizer
      日本心理学会第87回大会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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