2023 Fiscal Year Research-status Report
遺児と保護者へのナラティブをベースとしたグリーフケアプログラムの実証的効果測定
Project/Area Number |
22K03134
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Research Institution | Kyoto Bunkyo University |
Principal Investigator |
倉西 宏 京都文教大学, 臨床心理学部, 准教授 (40624284)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 悲嘆 / グリーフケア / 遺児 / 小学生 / プログラム / グループ / 配偶者との死別 / マルと家族画 |
Outline of Annual Research Achievements |
父親または母親を亡くした小学1~6年生の子どもとその保護者6組を対象にグリーフケアプログラム「ひまわり*こはこ」を実施した。詳細を以下に記載する。 週に1回90分の合計8セッションのプログラムを行った。同じ遺児同士での遊びやグループワークを取り入れた仲間関係を深めることを目的としたアクティビティと、家族やグリーフケアを直接的・間接的に扱っていくグリーフワークを実施した。子ども一人ずつに臨床心理を専攻している大学院生を担当セラピストとして設定した。さらに全体を運営するファシリテーターは研究代表者である臨床心理士・公認心理師が行い、サブファシリテーターは大学院生が担当した。保護者グループではこれまでの死別体験や子育ての体験を共有すると共に、お互いに必要な情報を交換したり、様々なものごとに関してどのように対処しているのか等をわかちあう時間とした。保護者グループでは臨床心理士・公認心理師両資格保持者がメインファシリテーターを担当し、そこに大学院生2名がサブファシリテーターとして入った。 また、プログラムの事前にインテイクセッション、プログラム終了翌月に振り返りセッション、終了6か月後に追跡セッションを行った。 効果測定はプログラム内での表現、事前事後の各セッションでの様子や語り、さらに複雑性悲嘆質問票と家族関係を見る描画法「マルと家族画」の変化から検討を行った。 上記プログラムの準備・実施が23年度の主な活動であり、1クール目のデータ収集を終えることができた。 さらに死に関しての思索を行うために、死にまつわる臨床事例の事例研究にも取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
23年度に実施予定であったグリーフケアプログラムを予定通りに全て実施することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度は23年度に実施した成果について学会発表を行う、それらを踏まえて論文として形にしていく作業に入る。具体的には日本心理臨床学会43回大会での発表を予定しており、そこでのディスカッションの内容も踏まえて論文化を進める。 また、24年度も継続してグリーフケアプログラムを実施する。23年度は2か月間に毎週実施するという短期集中型で行ったが、24年度は月に1回を1年間通して実施する形で行う。そのような集中形式と間隔をあけた形式とで効果の差異についても検討を行いたい。
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Causes of Carryover |
23年度ではもともとの予定されていた金額では不足が生じ、次年度以降の予算の使用の申請を行った。その際に再度不測の状態にならによう余裕を持った金額を請求したため、最終的に残金が生じた。ゆえに、次年度使用額が存在しているが、通常の申請時の予算では不足していたのが実情であった。
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[Journal Article] 「京都文教大学グリーフケアトポスCo*はこ」による遺児小学生とその保護者へのグリーフケアプログラム「ひまわり*こはこ」活動報告2024
Author(s)
倉西 宏, 山岸 正明, 小栗 優, 小西 愛永, 大塚 佑哉, 永井 綾菜, 世古口 光葉, 戸田 富美子, 山西 千賀, 今井 瑞希, 木村 百菜
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Journal Title
京都文教大学臨床心理学部研究紀要
Volume: 16
Pages: 113-116
Open Access
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