2022 Fiscal Year Research-status Report
児童養護施設入所児童の愛着と適応―児童愛着面接(CAI)を用いて
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22K03157
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Research Institution | University of the Sacred Heart |
Principal Investigator |
向井 隆代 聖心女子大学, 現代教養学部, 教授 (00282252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 千夏 聖心女子大学, 現代教養学部, 助教 (70530674)
齊藤 千鶴 聖徳大学, 心理・福祉学部, 講師 (20407597)
佐伯 素子 聖徳大学, 心理・福祉学部, 教授 (80383454)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 児童養護施設入所児童 / 児童愛着面接 / 適応 / 愛着 |
Outline of Annual Research Achievements |
児童養護施設に入所中の児童の愛着を、近年開発された半構造化面接法であるChild Attachment Interview (CAI) を用いて測定し、心理社会的適応との関連を検討することによって、保護因子として愛着が果たす役割を明らかにすることが本研究の目的である。 2022年度は、まず一般家庭児童を対象に実施したCAIによる愛着分類や安定した愛着の指標の妥当性・信頼性を検討し、イギリスで開発されたCAIの面接項目とコーディングの基準が日本人児童にも使用可能であることを確認した。一般家庭児童における面接実施例の逐語記録を詳細に分析し、各愛着分類(安定型、軽視型、とらわれ型、Dタイプ)の語りの特徴を確認し、英語圏の児童の語りの特徴との共通点・相違点を検討した。さらに、本研究開始前に収集していた注意欠如・多動症(ADHD)児童のCAIにおける逐語記録を詳細に分析し、児童養護施設入所児童においても予想される非安定型(特に軽視型)の反応例を収集・整理した。以上の予備研究を通して、本研究で児童養護施設入所児童の面接を担当する予定の心理士へのCAI面接のトレーニング資料を用意した。 面接調査、質問紙調査、研究協力者(児童および施設職員)への説明書・同意書・同意撤回書の準備を行い、研究代表者の所属機関の研究倫理審査委員会に研究計画書を提出し、審査を受け、認可を得た。Covid-19の感染状況を注視しながら、児童養護施設と打ち合わせを重ね、データ収集の準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の研究計画は、代表者の所属機関の研究倫理委員会による審査と承認を受けた。児童に対する面接調査と職員に対する質問紙調査を実施する用意は整えたが、児童養護施設との打ち合わせにより、実際に訪問してデータ収集を開始するのは、新型コロナウイルスの「5類」移行後とした。本研究の遂行には対面による面接の実施が不可欠であり、2022年度はデータ収集に着手できなかったため、当初の計画よりやや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、速やかにデータ収集を開始し、CAIの逐語記録を作成し、質問紙調査のデータ入力を行い、CAI面接記録のコーディングを実施する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた主な理由は、研究代表者、研究分担者ともに計上してあった旅費を使用しなかったためである。新型コロナウイルスの蔓延により、2022年中に開催された学会がWEB開催となったほか、県をまたぐ移動を伴う児童養護施設への訪問を控え、研究分担者との打ち合わせも電話やリモート会議などで行った。 2023年度は、新型コロナウイルスの「5類移行」に伴い、延期していた施設訪問を実施予定であり、旅費も2022年度分と合わせて使用する予定である。
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Research Products
(3 results)