2022 Fiscal Year Research-status Report
Investigating influences of habitual violent game experiences on emotional cognition and presence through a psychophysiological approach.
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22K03208
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Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
栗田 聡子 神戸女子大学, 心理学部, 教授 (60588317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 順一 関西学院大学, 文学部, 教授 (80211845)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 動機システム活性化 / 感情認知 / 刺激欲求性 / 危険行動 / 暴力的ゲーム / メディア嗜好 / 生理心理 / 事象関連脳電位 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は,本研究の仮説の一つである「習慣的な暴力的ゲーム経験による心理的影響は,個人の動機システムの活性化特性に影響される」を明らかにするために必要な「動機システム活性化測定法」を再構築する計画であった。研究代表者がメディア心理学の権威であるAnnie Langらと2011年に作成したminiMAM(Short version of motivational activation measure)は,個人の接近と回避システムの活性化レベルを測定する方法であり,34枚の画像刺激(International Affective Picture System, P.J.Lang et al.,2008) に対する経験的感情から計算する。
オリジナルと同じ画像を使用して作成したminiMAM日本版(栗田・福島・ラング, 2014)に含まれる不快画像は日本人参加者にとって心理的負担が高すぎる場合があると判断し,改訂版の作成を検討することとなった。Langからの承認を得て他の不快画像と入れ替え,miniMAM日本版1.1と命名してプログラムを完成させた。このminiMAM日本版1.1の信頼性・妥当性を確認するために必要な「刺激欲求性」(sensation seeking)と「危険行動」に関する質問項目を作成した。暴力的ゲームを含むメディア嗜好に関する質問に関しては,参加者がスマートフォン上で回答できるような形式で準備をした。すでに所属大学の倫理委員会からはデータ収集に関して承認を得ている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年4月に研究代表者が他の研究機関に異動したため,環境の整備等に時間を要してしまった。当初の予定では2022年度中にminiMAM(動機システム活性化測定法)日本版1.1のデータを収集して分析を終える予定であったが,データ収集を開始することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
<2023年度>miniMAM(動機システム活性化測定法)日本版1.1のデータ収集:前述した「動機システム活性化測定法の再構築」を実施するために準備してきたminiMAM日本版1.1を用いて6月に参加募集を開始して夏休み前にデータ収集を終え,分析を行う予定である。データ収集は4人一組で実施し,ノートパソコンを使用する。現在の所属機関は女子大学であることから,男子学生の参加者は近隣の総合大学へ協力を求めて募集する計画となっている。参加者は大学生で,男女各40名(計80名)を予定。mimiMAM日本版1.1の調査を実施する際に,その信頼性・妥当性を確認するために必要な「刺激欲求性」と「危険行動」についての質問にも回答してもらう。暴力的ゲームを含めたメディア嗜好についてのデータも収集する。収集した回答結果を参考にして,2024年2月から開始予定のERP(事象関連脳電位)実験Aへの参加者を募る予定である。
ERP実験A(注意と覚醒そしてプレゼンスの解明)の準備と実施:2023年8月から関西学院大学心理科学研究室(指導 片山教授)にて準備を開始する予定である。参加者が暴力的な内容を含んだ様々な動画を注視している間,手首に提示される体性感覚刺激(微弱な電気パルス)に対するERPから動画に対する「注意」を,また自律神経系の生理的覚醒(皮膚コンダクタンス)を測定して「注意の鋭敏化」と「脱感作」が同時に起こる可能性を探る。各動画の視聴中に感じた「プレゼンス」(仮想現実での自己存在感)の度合いから暴力的ゲーム影響との関連性を分析する。データ収集の開始は2024年2月の予定。
2024~2025年度:前述したERP実験Aのデータ収集と解析およびERP実験B(感情(表情)認知への影響解明)のデータ収集と解析を予定している。
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Causes of Carryover |
(理由)1.研究代表者が他の研究機関に異動したため,環境整備に時間を要したことから計画していたデータ収集を行うことができなかった。その事から,参加者への謝金を支払う必要がなくなった。2.研究の遅れのため,関西学院大学への分担金から支出予定であった人件費が必要なくなり2023年度に持ち越すことになった。3.予定していたSPR(Society for Psychophysiological Research)の年次学会へオンラインで参加したため(コロナウィルスのため),その分の旅費が必要でなくなった。4.当初,必要経費として予測された解析プログラムを,関西学院大学所有のものを使用させていただくことで経費削減となった。
(使用計画)2022年度に収集できなかったminiMAM日本版1.1のデータ収集に関連して被験者への謝金や,関西学院大学の院生アシスタントへの人件費・脳波実験に参加する被験者への謝金,生理心理測定に必要なソフトウェアの購入とPC購入に使用する予定である。
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