2022 Fiscal Year Research-status Report
Projective geometry in arbitrary characteristic and its application to fundamental algebraic varieties
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22K03236
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Research Institution | Josai University |
Principal Investigator |
古川 勝久 城西大学, 理学部, 准教授 (40648664)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 高階Secant多様体の特異点 / Veronese多様体 / 対称テンソルの分解の階数 / 任意標数の代数多様体の射影幾何学 / 代数多様体上の直線族(パラメーター空間) |
Outline of Annual Research Achievements |
代数多様体の射影幾何研究として, Gauss写像・射影双対性などにもとづく幾何的手法を用い, Veronese多様体の高階secant多様体の特異点などの性質について研究を行った. 最初は階数k=1,2などの小さいkに関してk-secant多様体の調査を進めた. つぎに, それを一般のkに拡張しようとした際, k-secant多様体のincidence多様体にあらわれるある種のファイバーの次元が増大することから, 状況が複雑化して小さいkの場合と同様には議論を進められないことが明らかになった. この問題に対応するため, 接空間の様相を観察する射影幾何的手法について, 一層の精密化の必要性に迫られた. そうした点について, 具体例の計算や一般的状況での考察を行うことで, 手法を改善し一つづつ問題点を解消して, 研究を前進させることができた. 成果として, Veronese多様体の次元・次数やk-secant多様体の階数kごとに, いつどのような特異点が現れるか, あるいは現れないかの分類を得られた. 以上のように研究が進展する中, 一方で, 細かな分類の対象が増加した結果として, 個々のケースについての幾何学的・あるいは対称テンソル等による代数的な考察を行うことにもなった. 特にいくつかの例外的な場合については, 高階secant多様体の複雑な定義多項式系の一部を得る必要があり, 幾何学的な状況による推論のもと, 計算機代数システムを利用したプログラムを使用することで, そうした式を得ることに成功した. また, Fano超曲面上の2次曲線族(パラメーター空間)の次元の調査について研究を行った. そこでは最後の段階で, ある次元の超曲面上の具体的な幾何の議論に帰着することになり, 射影幾何的な手法を用いることで問題解決に繋げられた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
階数kの小さいk-secant多様体からそれを一般のkに拡張する際に起きた問題は, 当初のアイデアだけでは解決の難しい部分だった. そのため, incidence多様体にあらわれるファイバーをどのように評価するかという点について改めて考察し, 様々な方針を立てて具体例での実験なども行い, 問題解決の方法を探さなくてはならなかった. これには相応に時間と労力が必要になったが, 最終的には「接空間からの射影」のような射影幾何的な手法を深めることのよって解決に繋げられた. また, 個々のケースについての調査に関しては, コンピューター上での計算を利用することで研究の効率を高められた. ただし, 国内外における感染症流行の関係から, 研究に関する(特に, 海外研究者との)討論はオンラインが中心となったため, 直接の細かなやりとりができなかった分だけアイデアや情報の交換などに時間がかかったという印象はあった.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得られた成果については, 複雑になっている部分についての議論を整理するとともに, さらに発展の可能な部分については継続して研究を進めたい. 特に, いくつかの例外的な場合について, 計算機代数システムを用いて得られた高階secant多様体の定義式については, それぞれが数行に渡るような非常に複雑なものとなっていた. そのため, これらの式を理解しやすい形で自然にあらわす方法がないかなど考察を進めている. また, 今回の手法は別の研究対象にも応用可能であると思われるので, そうした対象へ調査を広げてゆくことも計画している. その際, グラスマン多様体や点のヒルベルト・スキームを用いた先行研究なども調査し, そうした方向の手法も取り入れることを考えている.
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Causes of Carryover |
国内外における感染症の関係から, 研究の打ちあわせもオンライン会議システムの利用が中心となり, 想定した通りには研究出張などを行えなかった. 次年度は状況をみながら海外を含めた研究出張を行って, 詳細な意見交換や情報収集を実施したい.
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Research Products
(1 results)