2022 Fiscal Year Research-status Report
周期と Coxeter 変換から見た Frobenius 構造
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22K03295
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Research Institution | Bunkyo University |
Principal Investigator |
佐竹 郁夫 文教大学, 教育学部, 教授 (80243161)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | フロベニウス多様体 |
Outline of Annual Research Achievements |
Landau-Ginzburg モデルに対して得られるフロベニウス多様体、およびその高種数化に関連して、単純楕円型特異点に対するフロベニウス多様体を、その表現論的対応物である楕円ルート系に対するフロベニウス多様体とコクセター変換に基づいて考察した。 有限ルート系に対するフロベニウス多様体の場合には、我々の定義した Good invariant は一意的である。このことは 平坦不変式が一意であることと、Good invariant が平坦不変式と一致することからわかるし、Coxeter 変換とそれに対する固有ベクトルの ambiguity を追跡することでもわかる。 楕円ルート系に対しても、余次元1の場合には Good invariant が平坦不変式と一致することから Good invariant の一意性が得られる。しかし、余次元2以上の場合には Good invariant を定義するデータ(コクセター変換およびコクセター変換で不変なスライス)の取り方の ambiguity が大きいため、 Good invariant が一意であるかどうかは不明だった。これについて、Good invariant が一意でないことを確かめた。証明は、Good invariant のヤコビアンとワイル分母の比が、このデータの取り方に依存して変化することを示すことで得られる。 また、Good invariants を定義する際に用いられる不変式の定義領域に定まる葉層構造を明確化することで Good invariants の定義をより明確なものとした。これらのことは現在修正中の論文 Good basic invariants for elliptic Weyl groups and Frobenius structures に加筆する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナの影響により、授業負担(オンラインと対面の両方)が増え、その影響で研究予定が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
楕円ワイル群不変式の Good invariant の議論から、Jacobi 形式、affine Lie 環の指標や Weyl 分母を Coxeter 変換の固定面に制限したときに 興味深い modular form になることが計算により示せるが、理論的理解のため、Coxeter 変換の固有面を $SL_2(Z)$ 作用や コンパクト化の立場から研究する。 さらに、$G_2$ 型の楕円ワイル群商には、オイラー作用素を2通りでとることにより、Saito 流と Dubrovin 流の2通りの本質的に異なる フロベニウス構造が入る。これについて(Good invariant に示唆されるように) Coxeter 変換の固有面での振る舞いを比較することで、 Coxeter 変換の立場からこれらの構造に対する理解を深めたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナの影響により、研究会、研究打ち合わせなどの出張が少なかったため。 2022年度に使用する予定で、コロナにより使用しなかった予算を、 2023年度に出張費、図書費および物品費として使用する予定である。
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Research Products
(1 results)