2022 Fiscal Year Research-status Report
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22K03339
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
福山 克司 神戸大学, 理学研究科, 教授 (60218956)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 差異量 / 重複大数の法則 |
Outline of Annual Research Achievements |
発散する等比数列に関し差異量の重複大数の法則に現れる上極限がほとんどすべての初期値に対して等しくなる定数の特徴づけに関し、その定数を具体的に表示する一般公式を以前与えており、大きな公比の場合にその公式が適用できることを証明してあったが、小さい公比に対しては様々な反例が存在することも具体的に示してきている状況下において、公式の成立条件に関する研究を進めるための数値実験に取り組み、その成立条件の設定の方法に関し Diophantus近似の立場からの表示を考え実験結果と照合することにより、どのような形の定式化が可能であり、どのような閾値が適当であるかに関する考察を行ってきたところであった。 この方向での理論的な研究を推進しほぼ完全な結果が得られた。具体的には公比が有理冪根であり、その有理数が偶数/奇数である場合には4以上の場合に限り公式が成り立ち、奇数/偶数の場合には分子引く分母の3を法とした場合分けを行う必要がある。近似的には1に6の平方根の半分を加えた値Γが閾値となっていることが、正確には分子ひく分母の3で除した余りが2の場合は分子から分母のΓ倍を引いた値が47から6の平方根の21倍を引いた値を38で除したものより大きい場合に公式が成立し、それ以外の場合は不成立である。分子ひく分母を3で除した余りが1である場合には分子から分母のΓ倍を引いた値が8から6の平方根の6倍を引いた値を19で除したものより大きい場合に公式が成立しそれ以外の場合は不成立といった結果が得られている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究成果がまとまり、論文の投稿に至ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
ただ一か所残った判定不能の部分について数値実験を行いどのような状況になっているかについての研究を行う。間隙級数に関する大偏差原理の研究、特に非整数の場合の結果について発見的考察を行う。多次元のRiesz-Raikov 型の列に関連して、差異量の漸近挙動の研究を行う。
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Causes of Carryover |
論文の執筆と確認作業、数値計算の検証などに予想外の時間がかかった。これは得られた結果が当初の予想より深く複雑なものであったためであり、喜ばしいことである。そのため次の研究の準備のための予算執行は遅れることになった。論文は投稿してしまったので順次研究が進んでゆくので予算の執行はむしろ加速化されることとなる。研究情報収集のための学術誌購入、研究推進のための書籍の購入、研究連絡のための旅費など初年度より倍増する可能性がある。
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