2023 Fiscal Year Research-status Report
Radiation hydrodynamics simulation considering kinetic effect of the near relativistic laser plasma interaction
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22K03567
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
長友 英夫 大阪大学, レーザー科学研究所, 准教授 (10283813)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城崎 知至 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (10397680)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | レーザープラズマ / 輻射流体力学シミュレーション / レーザープラズマ相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
近相対論レーザープラズマ相互作用を考慮した数値モデルを構築、レーザープラズマの輻射流体シミュレーションコードへの組み込みのための研究を進めました。今年度は、昨年に引き長尺な密度分布下における誘導ラマン散乱によるレーザーエネルギーのプラズマによる吸収率の密度スケールとレーザー強度依存性についてデータ収集をすすめ、そのデータベースを基に準定常的な簡易的なモデル式を構築しました。一般的な相対論レーザープラズマ相互作用に比べ、現象を伴う時間が長いことが明らかになり、将来的には時間依存モデルを導出できたら解析精度をさらに向上させることができるのではないかと思われます。
輻射流体コードとの結合においては、前者の高速電子の発生のモデリングと同様に高速電子の輸送方程式のモデル化も重要です。前年度に開発した簡易フォッカー・プランク方程式コードの完全陰解法手法を導入したコードを整備したものの、数値的な不安定性が完全に除去できませんでした。その原因を調査した結果、導入した電場の分布の計算手法に修正が必要なことが明らかになりました。その改善に努めるとともに、修正のモデルとの整合性、妥当性について検討を進めました。将来的には、これらの数値モデルを3次元コードに組み込むことも必要と考え、ベースとなる3次元コードの開発も行いました。
国際原子力機関主催の核融合エネルギー会議(IAEA/FEC)において、近相対論レーザープラズマ相互作用モデリングが必要となるレーザー強度領域を活用する高密度圧縮手法の最適化に関する研究成果の発表を行いました。また、日本物理学会、およびプラズマ・核融合学会の国内学会の年会等に参加し、本研究による成果の発表、関連する情報収集に努めました。そのための旅費、参加費を支出しました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの運動論シミュレーションによるデータベース、数値モデル構築のうち、データベース構築を中心にほぼ順調に進んでいます。ただし、得られたデータが想定していた以上に複雑な振る舞いをしている部分があり、追加課題として2次元シミュレーションを実施する準備を進めてきました。また、高速電子輸送方程式解法については、電場計算項の取り扱いに課題が見つかりこの対応に当初計画より時間を要しました。
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Strategy for Future Research Activity |
2次元シミュレーションによる空間構造の解明とそれを加味した数値モデルの構築も必要でこのための準備を進めています。また、輸送方程式における電場の項については、数値的な不安定性の要因になっていることから早急に見直し、安定な手法に改良します。令和6年度にはそれらを含む発生から輸送までを考慮した簡易フォッカー・プランク方程式解法の完成を目指しています。
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Causes of Carryover |
1月に投稿した論文(Nuclear Fusion誌)の投稿料の支払いを当該年度での執行を予定していましたが、査読に時間がかかっており、年度内の支払いがなくなりました。査読が終わり次第、支払いが発生するため次年度使用額として確保しておく必要がありました。
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Research Products
(7 results)