2023 Fiscal Year Research-status Report
高温電子が存在する定常トカマクスクレイプオフ層の勾配長及び乱流計測
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22K03576
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
永島 芳彦 九州大学, 応用力学研究所, 准教授 (90390632)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | スクレイプオフ層 / 乱流揺動 / 高周波揺動 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は壁温能動制御システムの修繕があり、SOL分布の第一壁壁温依存性の測定は行われなかった。一方、8.2GHz加熱装置を用いたプラズマ放電を実施し、QUEST周辺プラズマの揺動データを高サンプリングレート(100MS/s)で取得し、乱流揺動帯域の特定を行った。ターゲット放電における電位揺動スペクトルを確認した結果、乱流揺動と判断できる周波数域は高々100kHz程度までであり、数100kHz帯にみられていた揺動は、中心電極とシールド電極の間に強い相関があったものの、それらは数MHz帯の突発的に観測される高周波揺動がエイリアスしたものであることが判明した。この実験により、ターゲットとする乱流輸送に寄与すると考えられる揺動周波数帯を特定できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
揺動データのサンプリングレートを100MHz程度に拡張することにより、輸送に効くと思われる乱流揺動と数MHz帯の高周波揺動の分離に成功した。ターゲットの放電を決定でき、バイポーラ電源などの仕様はその放電時のデータ取得に十分耐えうることを確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
真空第一壁の温度能動制御の実験が2024年度初頭から再開されたため、本年度の9月ごろにSOLの揺動と分布構造の高音壁温度依存性のデータを集中的に取得する。
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Causes of Carryover |
実験に必要な電子部品類の一部の在庫不足により、納期が次年度にずれ込むことが判明した。回路の設計検討に必要な部品類はすでに購入できており、次年度使用額を用いて次年度に部品を追加購入する。
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