2022 Fiscal Year Research-status Report
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22K03627
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
山内 大介 神奈川大学, 工学部, 助教 (10624645)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 重力理論 / 宇宙大規模構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
現代物理学の最重要課題である宇宙の2つの加速膨張の起源を明らかにするため、最先端の重力の理論研究と将来観測とを結びつけることが必須となる。そのためには、既存の手法を超えた検証手法の提案を行い、一般相対性理論の綻びと暗黒エネルギーの決定的な差異を見出すことが必須となる。そのため、今年度は、研究課題の中でも「新しい重力理論の検証手法の開拓」について研究を推し進めた。 宇宙論的な観測量の中でも、特に宇宙大規模構造に着目した研究を行った。宇宙大規模構造は本質的に非線形であり、その非線形性を通じて線形レベルではとらえることのできない重力理論のシグナルを検証することが可能になると考えられる。これまで検討されてこなかった、宇宙大規模構造ゆらぎの1点相関関数、特に歪度に着目し、バイアスに依存しない関係式(整合性条件)を定式化することに初めて成功した。全く異なる視点からの重力理論の検証の基盤となりえる成果である。 さらに、研究課題「観測事実を説明する重力理論フレームワークの構築」に関して、これまで検討されたことがない新しい理論クラス(disformal Horndeski)が提唱されている。この理論フレームワークを理解するため、物質場との結合によってこの理論クラスに不安定性がいつ現れるのかについて研究を行っている。新しい理論クラスを即時検証可能な体制に取りまとめることで、来年度以降、本研究テーマである最先端の重力の理論研究と将来観測を結びつけていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の研究課題の1つであった「新しい重力理論の検証手法の開拓」に関して、 当初は既存の検証手法を拡張することで研究課題を進める予定であったが、 全く新しい視点からの検証手法を発見、定式化することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
いまだ重力理論の理論空間はひろがりを見せていることが明らかとなってきた。研究課題「観測事実を説明する重力理論フレームワークの構築」を早急に推し進める必要がある。また、将来観測計画がまさに始まろうとしており、研究課題「一般相対性理論の綻びの観測的検証に向けた手法の整備」に進めることで、重力理論の将来観測による検証体制の構築を平行して行っていく。
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Causes of Carryover |
当初対面での参加を予定していた研究会が新型コロナウイルス感染症対策によって延期もしくはオンラインでの開催となり、研究会への対面参加費用分を次年度に繰り越すこととしたため。
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[Presentation] 月面低周波電波干渉計による科学:暗黒時代21cm 線による宇宙論2022
Author(s)
山内大介, 井口聖, 大西利和, 高橋慶太郎, 土屋史紀, 磯部直樹, 岩田隆浩, 関本裕太郎, 宮崎康行, 山田亨, 佐伯孝尚, 森治, 吉光徹雄
Organizer
日本天文学会2022 年秋季大会
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