2024 Fiscal Year Annual Research Report
リサイクル材料・新蛍光素材によるK0稀崩壊実験用VETO検出器の高速応答化の試み
| Project/Area Number |
22K03659
|
| Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
吉田 浩司 山形大学, 学士課程基盤教育院, 教授 (80241727)
|
| Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
| Keywords | 粒子線検出器 / シンチレーター / 波長変換ファイバー |
| Outline of Annual Research Achievements |
波長変換光ファイバー(WLSF)集光系を有するプラスティックシンチレーターを,J-PARC E14 KOTO実験のバレル部のVETO検出器(サンドイッチカロリメーター)を構成するシンチレーターに模して製作した。2023年度は高速応答WLSファイバーのうちの1種(YS6)についてプラスティックシンチレーター(EJ-200)と組み合わせたテストサンプルを製作し,東北大学電子光理学研究センター(ELPH)の陽電子ビームを用いて応答性能(時間,発光量等)の評価実験をおこなった。 2024年度も200x200x5mmのシンチレーター板に幅・深さともに約1mm超の溝を10mm間隔で掘り,そこに読み出し用のWLSファイバー(直径1mm)を埋め込むという方式は前年度と共通であるが,光子計測デバイスを光電子増倍管からMPPCに変更し,よりコンパクトなVETO検出器の実現に向けたテストベンチを製作した。それはY11及びYS6の2種類のWLSF集光系の性能と直接的に比較できるよう幾何学的にも使用材料についてもまったく同仕様で作成され,宇宙線及び106Ru線源β線に対する応答を直接的に比較できる実験系を実現した。 今年度は時間分解能と位置分解能について性能比較をおこなった。前者については,得られたデータのTime Walk補正とADC補正を厳密におこない分解能の解析・評価をおこなった。その結果106Ru線源に対しては 1.21ns (Y11) → 0.56ns (YS6),宇宙線に対しては 1.01ns (Y11) → 0.68ns (YS6) という顕著な性能向上が見られ,前年度のビーム実験で観測された時間応答の高速化の結果と併せて,新しいWLSFの時間性能の優位性を実証することができた。また現行KOTO実験のMBカロリメーターが有する時間性能との比較考察が可能となるデータを得ることができた。
|