2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22K03704
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
和田 浩二 千葉工業大学, 惑星探査研究センター, 主席研究員 (10396856)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 小惑星 / ブラジルナッツ効果 / レゴリス層 |
Outline of Annual Research Achievements |
重力が極めて小さい小惑星においては,粒子間付着力は無視できず粒子の流動性が妨げられることが予想され,ブラジルナッツ効果が有効に作用するのかどうかは自明ではない.本研究課題では,離散要素法(粒子法)による数値実験を行い,粒子間付着力が卓越する粒子層において,ブラジルナッツ効果がどの程度作用するのか,粒子間付着力などのパラメータ依存性を明らかにし,小惑星表層進化理解に貢献することを目的としている. 2023年度は,ブラジルナッツ効果のシミュレーション計算の準備を進めた.はやぶさ2探査対象のリュウグウなど小惑星表面の解析を参考にしながら,計画を進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度までの小惑星表層に関する知見などを踏まえて,数値シミュレーションに取り組んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
数値シミュレーションの設定をつめ,大多数(数万個)の小さい粒子(半径r)と数個の大きな粒子(半径R) からなる粒子層を形成し鉛直振動させ、粒子間付着力の有無による結果の差を比較する.本来は微小重力下で行うべきであるが,計算時間の短縮のためにg = 1G で固定し,粒子間付着力や振動加速度を重力で規格化しそれをパラメータとして様々な値で振って計算することで,微小重力に対するふるまいを導く予定である.
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Causes of Carryover |
2023年度は当初数値シミュレーションに取り組む予定で計算機購入を行う予定であったが,小惑星表層に関する知見の整理を行いシミュレーション計算は準備段階にとどめたため,計算機の購入を行わなかった.またCOVID-19の影響により国内外の学会参加等を控えた.そのため2023年度に使用予定だった経費を次年度(2024年度)に使用することとした.
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