2023 Fiscal Year Research-status Report
Refinement of the three-dimensional analysis of the plastic deformation of rocks: improvement of the pre-existing two methods
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22K03756
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
増田 俊明 静岡大学, 防災総合センター, 客員教授 (30126164)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 面構造 / 板状鉱物 / 長柱状鉱物 / 結晶軸の選択配向 / マイクロブーディン構造 / マーチモデル / フォンミーゼス分布 / 非共軸度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の実績を「論文出版」、「野外調査及びサンプリング」、「選択配向計測技術の検討」にわけて述べる。 (1)論文出版:本研究の主要課題の一つである板状鉱物の選択配向の歪依存性に関するシミュレーションを行い、あらゆる2次元非共軸度の変形に対してマーチモデルを用いてシミュレーションを行い、非共軸度の大小にかかわらず、フォンミーゼス分布を用いて求めた選択配向の強度(集中度係数)は、歪楕円の縦横比だけに依存することがわかった。その成果を構造地質分野のトップジャーナルであるJournal of Structural Geologyに投稿し、最終的に採択され出版された。 (2)野外調査及びサンプリング:以下の3地域で研究を行った。北海道紋別北方の乙中部地域にて日本列島最北の花崗岩による接触変成岩(泥質ホルンフェルス)をサンプリングした。南部北上山地長部地域(陸前高田)にて花崗岩による接触変成を受けた変成変形礫岩をサンプリングした。宮崎県宮崎県高千穂町の大崩山花崗岩体周辺地域にて、接触変成作用を受けた泥質片岩・砂質片岩(ともに四万十帯の岩石)および礫岩(第三紀見立礫岩)のサンプリングを行った。 (3)結晶軸の選択配向計測法の検討:顕微鏡サイズの黒雲母の選択配向計測をSEM-EBSDを用いて試みた。これに関しては試料を丁寧に作成すれば信頼できるデータが得られることがわかった。弱変成岩中の微小な白雲母粒子の選択配向計測をX線ポールフィギュアゴニオメーターを用いて試みたが、信頼できそうなデータが得られていない。原因不明であるが、試料の作成法に問題があるのではないか、と考えるに至った。試料作成時に試料表面を破壊している可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
投稿・改訂・校正作業に時間がかかり、その分当初予定していたX線を利用した板状鉱物の選択配向測定に関する試料の作成(特に研磨)作業が遅れ気味である。双方勘案し、おおむね順調に進捗していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)丹沢の変成岩の研究に着手する。マイクロブーディン構造はすでに発見してあるので、板状鉱物と長柱状鉱物が含まれているサンプルを見つける作業に取り掛かる。 (2)板状鉱物の配列と3次元歪の関係を調べるべく、礫岩片岩を対象に研究を行う。南部北上山地長部地域のサンプルを利用する。 (3)粒子回転シミュレーション(マーチモデル・ジェフェリーモデル)を3次元まで拡張する。
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Causes of Carryover |
研究はおおむね順調に進展しているが、執行にあたり少額の未使用額が発生した。次年度の消耗品分等に併せて執行する予定であり、全体の計画に大きな変更は生じない。
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