2022 Fiscal Year Research-status Report
Construction of Cavitating Peening with Cavitating Jet in Air Aiming at Both Prevention of Stress Corrosion Cracking and Washing
Project/Area Number |
22K03893
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
關 正憲 岡山理科大学, 工学部, 教授 (10314650)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | キャビテーション / ピーニング / 残留応力 / 加工能力 / 壊食 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は,応力腐食割れ対策と洗浄を両立する気中キャビテーション噴流を用いたキャビテーションピーニング装置を構築することである. 令和4年度では,気中キャビテーション噴流を発生させるため,高速水噴流と低速水噴流の噴射口を有するノズルを設計・製作した.高速水噴流の噴射口径を5.6mm,1.0mmの二段口径とし,低速水噴流の噴射口径を38.4mmとした.なお,ノズルキャップとノズルプレートを変えることにより,高速水噴流の噴射口径を変化させられるようにした.また,ノズルを固定するノズルスタンド,試験片を固定する受け皿(横520mm×奥行き300mm×厚さ10mm)を設計・製作した.ノズルと受け皿,固定ねじはステンレス鋼製であり,ノズルスタンドはアルミニウム製である.ノズルスタンドは,40mm角のアルミフレームを組み合わせて,横520mm×奥行き520mm×高さ800mmの大きさとし,200Lの角型水槽の中に設置した. 本研究課題では,最大噴射圧力35MPaのプランジャーポンプを高速水噴流の発生に使用し,最大噴射圧力20MPaのプランジャーポンプを低速水噴流の発生に使用する.プランジャーポンプとノズルの間を接続する高速水噴流用ホースと低速水噴流用ホースの両端にカプラを取り付けることで,ホースの着脱を容易にできるようにした. 令和5年度では,キャビテーションピーニング装置を組み立てた後,プランジャーポンプによりノズルから高速水噴流と低速水噴流を同時に噴射させ,アルミニウム試験片を用いた壊食試験を行い,気中キャビテーション噴流の加工能力を評価する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ノズル,ノズルスタンド,受け皿など,キャビテーションピーニング装置に必要な主要部品の設計・製作が完了した.また,気中キャビテーション噴流が試験片に衝突した後の水を受け止める角型水槽も準備できている. 気中キャビテーション噴流による加工効果が得られない場合は,ノズルの設計を見直すことも含めて検討する.
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Strategy for Future Research Activity |
今後,キャビテーションピーニング装置を組み立てて,気中キャビテーション噴流を発生させるが,キャビテーションピーニング装置の組立の際に,不具合があれば,その都度,調整し,必要であれば,追加の部品の設計・製作で対応する. 気中キャビテーション噴流を発生させられるようになれば,アルミニウム試験片を用いた壊食試験を行い,気中キャビテーション噴流の加工能力を評価する.さらに,ステンレス鋼試験片を用いて,気中キャビテーション噴流によって付与された圧縮残留応力の評価も行う. 2つの水噴流の噴射圧力やノズル形状,ノズルから試験片までの距離など,加工条件を変えて,気中キャビテーション噴流の加工能力を評価し,気中キャビテーション噴流の最適な加工条件を検討する.
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