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2023 Fiscal Year Research-status Report

Can radicals be generated from ultrafine bubbles?

Research Project

Project/Area Number 22K03914
Research InstitutionKochi National College of Technology

Principal Investigator

秦 隆志  高知工業高等専門学校, ソーシャルデザイン工学科, 教授 (00342577)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Keywordsウルトラファインバブル / ナノバブル / ラジカル
Outline of Annual Research Achievements

流体工学分野の混相流を筆頭に、多くの学術分野や産業分野においてファインバブル(微細気泡)研究が加速度的に進んでいる。しかしながら、ファインバブルの内、特に1μm未満のウルトラファインバブル(ナノバブル)には非常に大きな学術的『問い』が未解明のまま残っている。それは、ウルトラファインバブルからラジカルが発生するのか?といった『問い』である。このラジカルは非常に高い反応性を有することから、学術を基盤とする産業的利用性が高く、この「答え」が強く求められている。本研究では、この長きに渡り残されている学術的大きな『問い』の解明に向け仮説を提案し、仮説の検証から「答え」を得て、さらに効率的なラジカル発生技術へと深化させ、社会実装技術とした構築を目指す。
研究概要としては、【①UFBが外部刺激によって崩壊しラジカルが発生するのか?(仮説の検証):1年目】、【②UFBが不純物へ接触することによって崩壊しラジカルが発生するのか?(仮説の検証):2・3年目)】、【③仮説検証をもとにしたUFBからの効率的ラジカル生成に関する基本構築(技術深化):4年目】とした。
初年度は上記項目の①を実施し、UFBに対し混和転倒や紫外線、加温、冷却、沸騰、凍結融解、超音波処理等をおこない、UFBの安定性を評価した。結果、比較的弱い応力ではUFBは安定的に存在し、強い応力や状態変化などが生じた場合にUFBの崩壊を確認した。合わせて当該過程においてラジカル種が観測され、基本的にはUFBの崩壊量とラジカル量の間に相関性が確認された。
2年目は①にUFBの数密度を種々変化させた系、および発生手法による差異を加えて延長し、現状、UFBの崩壊(不安定化)は発生手法には依らず、UFB数の増加に伴いその程度が増える傾向を確認した。また、②においては不純物混在下でUFBと接触するような実験系においてUFBの崩壊挙動を確認した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究概要としては、【① UFBが外部刺激によって崩壊しラジカルが発生するのか?(仮説の検証):1年目】、【② UFBが不純物へ接触することによって崩壊しラジカルが発生するのか?(仮説の検証):2・3年目)】、【③ 仮説検証をもとにしたUFBからの効率的ラジカル生成に関する基本構築(技術深化):4年目】の3項目を設定した。
【① UFBが外部刺激によって崩壊しラジカルが発生するのか?(仮説の検証):1年目】
UFBに対し混和転倒や紫外線、加温、冷却、沸騰、凍結融解、超音波処理等をおこない、UFBの安定性を評価した。結果、混和転倒や紫外線、加温、冷却ではUFBは安定的に存在し、沸騰や凍結融解、超音波処理によってUFBの崩壊を確認した。合わせて当該過程においてラジカル種が観測され、基本的にはUFBの崩壊量とラジカル量の間に相関性が確認された。他方、紫外線処理でUFB自体は安定的に存在したが、内包する気体(空気)との反応からオゾン、および過酸化水素の発生を確認した。
また、2年目において、UFBの数密度を種々替えた系、および発生手法による差異を加え延長した。結果、UFBの崩壊(不安定化)は発生手法には依らず、UFB数の増加に伴いその崩壊の程度が増える傾向を確認した。さらに、沸騰状態から冷却といった過程を急激におこなうことにより、よりUFBの崩壊が進むといった知見を得て、UFBが存在する環境下の急激な状態変化がUFBの不安定化に必要な要因であることを把握した。
【② UFBが不純物へ接触することによって崩壊しラジカルが発生するのか?(仮説の検証):2年目)】
まず、不純物として固体粒子を加えた系で評価をおこなったところ、UFBと接触するような実験系、例えば固体粒子-UFB水を回転させるといった系においてUFBの崩壊を確認した。今後、ラジカル発生との関連性を探る。

Strategy for Future Research Activity

【① UFBが外部刺激によって崩壊しラジカルが発生するのか?(仮説の検証):1年目】において、UFBの数密度や状態変化の過程によって挙動が異なることを把握したため、延長にて実施しつつ、前述の把握点とラジカル発生との関連性を探る。
また、2・3年目に実施予定である【② UFBが不純物へ接触することによって崩壊しラジカルが発生するのか?(仮説の検証):2・3年目)】も並行して実施し、『問い:UFBからラジカルが発生するのか?』に対する仮説の検証をおこない、最終年度での【③ 仮説検証をもとにしたUFBからの効率的ラジカル生成に関する基本構築(技術深化):4年目】においてラジカル発生の要因を決定づける。
最終的にはその要因を強めることによりUFBから効率的ラジカル生成の基本構築をおこない、社会実装技術の構築に繋げることを目指す。

Causes of Carryover

消耗品等のやり繰りにより、次年度使用額が生じた。

  • Research Products

    (4 results)

All 2024 2023

All Presentation (4 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] ウルトラファインバブル水のソノルミネッセンス挙動と生成されるラジカルの関係性2024

    • Author(s)
      寺村優奈,森下海都,西内悠佑,奥村勇人,赤松重則,秦 隆志
    • Organizer
      第29回高専シンポジウム in Nagaoka
  • [Presentation] Measurement of Ultrafine Bubbles with Impurities Using Sonoluminescence Behavior2023

    • Author(s)
      Kaito Morishita,Yusuke Nishiuchi,Hayato Okumura,Shigenori Akamatsu,Takashi Hata
    • Organizer
      11th International Conference on Multiphase Flow
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] ソノルミネッセンス挙動を指標としたウルトラファインバブル計測に関する研究2023

    • Author(s)
      森下海都,西内悠祐,奥村勇人,赤松重則,秦 隆志
    • Organizer
      日本混相流学会 混相流シンポジウム2023
  • [Presentation] ウルトラファインバブル水のソノルミネッセンス挙動に与える超音波周波数の影響2023

    • Author(s)
      寺村優奈,森下海都,西内悠佑,奥村勇人,赤松重則,秦 隆志
    • Organizer
      第32回ソノケミストリー討論会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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