2023 Fiscal Year Research-status Report
Investigation of combustion oscillation's oscillating frequencies and dominant modes generated in a gas turbine combustor fueled by the hydrogen-containing fuel mixture
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22K03989
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
上道 茜 早稲田大学, 理工学術院, 准教授(テニュアトラック) (10734155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 由大 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (60376514)
金子 成彦 早稲田大学, 理工学術院, 教授(任期付) (70143378)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 燃焼振動 / 水素混焼 / 音響的境界条件 / 共鳴周波数 / 分岐管 / 燃焼器 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では「水素混合燃料が燃焼器の音響的境界条件に影響を与え,燃焼振動の発振周波数の変化をもたらした」という仮説に基づき,音響ネットワークモデルを適用し現象を理解するための手法を構築している.本年は軌道修正を行い,2つの項目を研究した.理由とともに以下に概要を示す. 1. 分岐管を伴う管における音響特性の調査:これまで,燃焼器内の温度分布と音響的境界条件の関連に注目してRijke管によるモデル実験とシミュレーションを実施してきたが,過去に行ったシミュレーションにより温度分布よりも分岐の有無によって共鳴周波数が変化していることが確認できた.したがって,管楽器をモデルとして温度一定で分岐を伴う管における音響特性を調査した.その結果,音響インピーダンスおよび共鳴周波数は分岐位置によって変化すること,またその音響的境界条件(閉端・開端)に依存することがわかった.さらに,分岐数が増えると共鳴周波数も高くなることが明らかとなり,分岐を伴う管の基本的な特徴を捉えることができた. 2. 水素混合燃料を用いた燃焼振動実験装置の設計:模擬ガスタービン燃焼器内での「燃焼重心」をCFDシミュレーションにより検討することとしていたが,シミュレーションに時間がかかりすぎること,またシミュレーション単体ではその結果が妥当であるか判別が難しいため,方針を変更し,燃焼器を製作して実験を行うこととした.当該年度は,水素混焼燃焼振動実験を行う装置について検討し,設計した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
先述のとおり,当該年度に研究方針の見直しを行ったため,進捗状況は遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度までの結果を受けて,分岐を伴うRijke管における音響特性に関する実験を行う.この実験では,従来,直管のみで構成されるRijke管に分岐部を設け,2023年度に実施した温度一定の場合で,結果の再現性があるかを確認したのち,内部に設置したヒータ加熱により温度分布がある場合において,発振周波数を計測するとともに,二音源法によって音響インピーダンスの計測を行う.このとき,ヒータ形状を種々に変化させることで温度分布の与え方を変え,燃焼重心の特定に同時に取り組む. また,2023年度に設計した実験装置は,設置場所や設備の問題を解決しながら,構築に取り組む.
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Causes of Carryover |
研究方針の見直しを行ったため.
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