2022 Fiscal Year Research-status Report
解釈可能なAIと多項式カオス法による車内配線網の特性解明と確率的最適化設計
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22K04066
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
關根 惟敏 静岡大学, 工学部, 助教 (00765993)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 車内配線網 / 車載ワイヤーハーネス / 特性解明 / 最適化設計 / 解釈可能なAI / 機械学習 / 深層学習 / 多項式カオス法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,【①車内配線網の電気的特性の解釈と解明】と【②車内配線網の確率的最適化設計】について取り組んでいる.本年度は①に関して,電子機器が接続された車載ワイヤーハーネスを対象とし,アイソジオメトリック解析を3次元電磁界シミュレーションへと拡張できるようにプログラムを作成した.加えて,分類問題における解釈可能なAIの手法の一つであるGrad CAM (Gradient-weighted Class Activation Mapping)を改良して回帰モデルへ適用可能にしたGrad RAM (Gradient-weighted Regression Activation Mapping)のアルゴリズムを考案し,性能の検証を行うプログラムを作成した.検証用のプログラムでは,車載ワイヤーハーネスの断面画像を対象とし,Grad RAMが出力した活性化マップを用いた回帰モデルの解釈を試みた. 結果として,入力データにおいてワイヤを個別に与えた場合は,ワイヤ周辺のみの重要度が高い活性化マップとなったのに対して,ワイヤをまとめて与えた場合は,ワイヤ間の空間も重要度が高い活性化マップとなった.また,ワイヤを個別に与えた場合の方が推論の精度が高かった.つまり,精度の高いモデルにおいて,ワイヤ間の空間の重要度が低いことが分かった.これは,電気的性能の指標としたコモンモード電流がワイヤに個別に流れる電流の総和として定義されており,ワイヤ間の情報を必要としないこととつじつまが合う.以上により,断面形状と電気的性能の相関を説明することが可能となったといえる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた3次元のアイソジオメトリック解析のプログラムを完成させることができ,さらにGrad RAMの基礎的なプログラムが作成・検証できたため,順調に進展していると考える.特にGrad RAMは今後の研究の根幹となるため,次年度以降の研究が円滑に実施できることが期待できる.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は①に関して,車載ワイヤーハーネスの断面画像を対象としていた一方,今後は車内配線網の3次元構造を対象とした回帰モデルの作成とGrad RAMの検証を行う.回帰モデルは,アイソジオメトリック解析による電磁界シミュレーションから算出された電気的特性と車載配線網の形状を機械学習の訓練に用いるデータセットとし,形状と電気的特性の相関関係を表すモデルとする. 続いて②に関して,電磁界シミュレーションによる数値データに加えて,車載ワイヤーハーネスを含む実験系を利用した測定データの収集を行う.具体的には,いくつかの車載ワイヤーハーネスを用意し,それぞれに対して形状や接続する電子機器を変更して測定データを収集した後,平均や標準偏差といった統計的情報と確率密度関数を導出することを目標とする.
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Causes of Carryover |
購入予定の物品の金額が上昇し,予算内で購入可能な物品を新たに選定する必要が生じたため.次年度に選定した物品を購入予定.
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Research Products
(3 results)