2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of magnetic actuation technique for implantable micro-robot
Project/Area Number |
22K04068
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
本田 崇 九州工業大学, 大学院工学研究院, 教授 (70295004)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | カプセル内視鏡 / 永久磁石 / 外部磁界 / 磁気トルク / 細胞診 / 生検 / 穿刺 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、2040年頃の社会で実現が期待されるインプランタブルマイクロロボットへの応用を想定した『マイクロ磁気アクチュエータのワイヤレス駆動技術』を開発することにある。提案する技術は、マイクロロボットに内蔵するためのマイクロ磁気アクチュエータ、及び、それを駆動するための外部磁界発生システムから構成される。開発するマイクロ磁気アクチュエータは自走やその場に固定する動作だけでなく、生検や穿刺といった診断・治療のための動作を行う。また、卓上の小型ロボットアーム等で永久磁石を駆動するコンパクトな外部磁界発生システムでの駆動の可能性を探る。 1年目では研究計画に沿って、従来のカプセル形状(直径11mm)を使って駆動システムの構築と新形状(cmサイズ)の自走機能と固定機能の検討を行った。まず前半では、可動アームにステッピングモータを取り付け、そのモータの軸に直径30mm、高さ30mmの円柱状ネオジム磁石を固定した磁界発生システムを試作した。検証には研究室で作製された拡張アンカーと細胞診機能を有するカプセルを使用した。磁石から50mm離れた場所での駆動を確認できたが、それよりも離れると磁界が低下し駆動が困難となった。そこで身体の反対側にもう一つの外部磁石を配置する構成を考案し、2つの磁石を180mm離した駆動システムに改良した。その結果、身体の深部まで駆動に必要な磁界強度を確保することができた。 後半は、カプセルではない形状について自走機能や固定機能の検討を行った。自走機能についてメッシュ状のチューブの変形を利用した機構を考案した。固定機構では折り紙構造を採用し、大きな変形を得る新たな機構を提案した。両者とも拡大モデルを試作し、基本動作の確認を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画書に記載した1年目の予定通りおおむね順調に進展している。外部磁界発生システムについては、駆動磁界が不足するという問題が生じたが、身体の腹部側と背側から駆動することで解決することができた。また、当初予定になかったマイクロロボットがその場にとどまるための固定機能についても折り紙構造という新しいアイディアを採り入れ、拡大モデルによる評価を行えたのは、大きな進展と考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目では、初年度で検討した新形状に対し、研究室でこれまで開発してきた細胞診や生検の診断機能、または薬剤を散布する治療機能の付与を試みる予定である。各機能の開発は同時並行で進め、期待通り動作しない場合には、良好な動作の機能に注力できるよう研究体制を柔軟に変更する。さらに当初の計画以上に進展した場合は、3年目に予定している素子の小型化を図る予定である。
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Research Products
(5 results)