2022 Fiscal Year Research-status Report
強い非線形性を有するシンクロナスリラクタンスモータの自律型高性能ドライブシステム
Project/Area Number |
22K04073
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
森本 茂雄 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (00210188)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | シンクロナスリラクタンスモータ / クロスサチュレーション / センサレス制御 / パラメータ同定 |
Outline of Annual Research Achievements |
強い磁気飽和によりクロスサチュレーションを有するシンクロナスリラクタンスモータ(SynRM)のd、q軸インダクタンス特性を有限要素法を用いた磁界解析により導出し、クロスサチュレーションが生じることを確認し、d、q軸電流の非線形多項式関数でモデリングできた。 SynRMの停止・低速時における位置推定法とモータパラメータの推定法について、アルゴリズムを検討し、磁界解析により導出した非線形性も考慮できるシミュレーション用モデル(RTモデル)を用いたシミュレーションで位置推定特性およびモータパラメータ同定特性を検討した。高周波印加方式による初期位置推定方式において推定誤差が±0.1°程度に収まることを確認した。また、推定した位置情報、電流・電圧情報を用いて、停止状態にSynRMの抵抗およびd、q軸インダクタンスを逐次最小二乗法で同定できることを確認した。 SynRMの中・高速運転時のセンサレス制御を実現するために、拡張誘起電圧推定方式で用いるインダクタンスモデルがセンサレス制御性能に及ぼす影響をシミュレーションおよび一部実験により検討し、定常時と過渡時で、q軸インダクタンスにクロスサチュレーションを考慮することで推定精度が高く、安定した制御が可能になることを明らかにした。 SynRMの高効率制御法である最大トルク/電流制御(MTPA制御)の条件を自動的に探索する手法として、d、q軸電流に対して非線形に変化する磁束鎖交数を運転点近傍で平面にモデル化し、オンラインで同定したモデルパラメータを利用したMTPA条件の探索手法を検討した。RTモデルを用いたMATLAB/Simulinkによるシミュレーションの結果、電流条件で多少の誤差はあるもののMTPA条件近傍を探索できることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画のうち、「磁界解析によるSynRMのモデリング」、「モデルパラメータの推定法の検討」、「センサレス制御手法の検討」、「高効率制御法の検討」についてほぼ予定通り実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
シミュレーションによる検討が殆どであったため、実験システムの構築と実験により提案手法の特性を評価し、課題等の抽出および改善を行う。 検討した各種手法を統合して自律的に高効率・高性能運転を実現するシステムを検討し、シミュレーションおよび実機実験で特性評価を行う。 得られた研究成果については、電気学会や関連研究会および国際会議で適時発表し、論文投稿も行う。
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Causes of Carryover |
当該年度に予定していた学会がオンライン開催になったため。
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Research Products
(1 results)