2022 Fiscal Year Research-status Report
Research and development on channel estimation method and performance improvement under ultra-multi-connection wireless environment
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22K04085
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
安 昌俊 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (90453208)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 大規模MIMOシステム / 超多接続無線環境 / スペクトログラム / 通信環境推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、人工知能が得意とする画像データ処理に着目し、超多接続の6G無線環境下での大規模MIMOシステムの通信環境推定のために人工知能の学習に必要な複数の位相情報を含ませた新しい画像化データの生成手法とそれを用いた低演算・低遅延での通信環境推定手法の提案とその有効性を明確にすることである。 研究目的を達成するため、令和4年度は、①超多接続環境下での新しい画像化による通信環境推定法を提案、②低演算量で学習可能な最適なアルゴリズムの検討を中心に研究を行った。まず、超多接続環境下での新しい画像化による通信環境推定法を提案について、既に提案したスペクトログラムの様に画像化データ処理により、少ないユーザ環境下での推定が可能であることを確認した。ただ、ユーザ数を増やすことに伴い学習に必要な膨大なデータを確保することが非常に困難となった。そこで、少ないデータから学習用に必要な画像化データを生成する方法として、敵対的生成ネットワーク(GAN:Generative Adversarial Network)を用いた新しいデータセット生成・拡張法を提案し、そのデータを活用した手法の有効性を確認した。 他に、画像化データを用いた学習で優れた推定結果を得たものの学習時に使用されたアルゴリズムと性能の依存性の情報は無く、その依存性を確認するため、以前用いた畳み込みニューラルネットワーク(convolutional neural network: CNN)のみならずRegions with CNN (R-CNN)やMask R-CNN、YOLOなどを用いる検討を行った結果、中でもR-CNNが低演算で高速処理が可能であることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度の研究計画は、超多接続環境下での新しい画像化による通信環境推定法を提案し、その性能を検証すると低演算量で学習可能な最適なアルゴリズムの検討を行うことであった。 まず、超多接続環境下での新しい画像化による通信環境推定法を提案について、既に提案したスペクトログラムの様に画像化データ処理により、少ないユーザ環境下での推定が可能であることを確認した。ただ、ユーザ数を増やすことに伴い学習に必要な膨大なデータを確保することが非常に困難となった。そこで、少ないデータから学習用に必要な画像化データを生成する方法として、敵対的生成ネットワーク(GAN:Generative Adversarial Network)を用いた新しいデータセット生成・拡張法を提案し、そのデータを活用した手法の有効性を確認した。 他に、画像化データを用いた学習で優れた推定結果を得たものの学習時に使用されたアルゴリズムと性能の依存性の情報は無く、その依存性を確認するため、以前用いた畳み込みニューラルネットワーク(convolutional neural network: CNN)のみならずRegions with CNN (R-CNN)やMask R-CNN、YOLOなどを用いる検討を行った結果、中でもR-CNNが低演算で高速処理が可能であることを確認した。特に敵対的生成ネットワーク(GAN)との相性がよく、令和5年度の検討に用いて性能検討を行いその有効性を明確にする予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は、テラヘルツ波を利用する6G無線環境下の大規模MIMOシステムは、単位面積当たりのデバイス数が多いためデバイス間のチャネル・アンテナ相関が非常に高く、システム性能改善に必要なダイバーシティ利得も制限される。そのため複数の送信アンテナから送る送信電力を調整し最適に配分することでシステム性能を改善させる必要がある。令和5年度の研究では、令和4年度に検討した内容を踏まえ当初の計画通りの通信環境推定が進まない場合には送信電力制御の効率化と高性能な誤り訂正符号(Polar Code)を組み合せることで通信環境推定性能を向上させる方法を提案し、その有効性を明確にさせる予定である。 他に、無線通信に人工知能の機械学習を応用する上で最も重要な作業は、AI学習用のデータセットを収集することである。機械学習を用いて優れた性能を発揮させるためには、膨大な学習データが必要となる。しかし、実世界の通信環境は多様であり、大量のデータセットを集めることは非常に困難である。従って、令和4年度には、小さなデータセットから無線信号データセットを拡張できる敵対的生成ネットワーク(GAN:Generative Adversarial Network)を用いた新しいデータセット生成・拡張法を検討したが、令和5年度には、更なる高性能データセット生成・拡張法を提案し、その有効性を明確にさせる。
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Causes of Carryover |
当初の計画では、LabVIEW開発システムの一部を購入する予定でしたが、円安により購入単価が高騰したため、購入ができず、令和5年度に配分される金額と合わせて、購入可能な当初計画装置の機能を持った他の装置を購入予定である。
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