2022 Fiscal Year Research-status Report
A Study on Reconfigurable Magnetic Wall with Variable Response Frequency Using Meta-Surface Array
Project/Area Number |
22K04088
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
藤森 和博 岡山大学, 自然科学学域, 准教授 (70314705)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | メタマテリアル / メタ表面 / 無線電力伝送 / 磁気壁 / 周波数可変 |
Outline of Annual Research Achievements |
カーボンニュートラルを目指し,電気自動車への置換が推進されており,その充電方法として結合型ワイヤレス給電の研究が盛んに行われている.また,ワイヤレス給電技術は家電製品への適用も進められている.設備と人との距離が十分に確保できる場合には,人への影響をなくすための十分な措置を講じられるが,家電製品を対象に住宅やオフィス内で使用する場合に十分な距離を確保することは難しいだけでなく,設備を後付けする場合には内部の空間を狭めてしまうため,利便性を求めた結果,生活や活動のクオリティを低下させてしまう.このような問題を解決するためには,ワイヤレス給電における送電設備と壁面・床面との距離をゼロ距離にできる磁気壁が不可欠となる. 結合型ワイヤレス給電の送電設備にはヘリカルあるいはスパイラル共振器が用いられることが多く,ループ状の一様電流による磁界を利用するため,パーマロイやフェライトといった磁性体での磁気壁が考えられるが,重量やコストを抑えることは至難である.そこで,本申請課題では,スプリットリング共振器に代表される円環形状メタ表面による薄型軽量の磁気壁,このメタ表面を小型化・アレー化し,電気的な制御でアレー欠陥を生み出すことで,特定周波数帯に使用が限定されないリコンフィグラブルな磁気壁の実現を目指している. 令和4年度は計画していた円環構造メタ表面の設計,基礎特性の把握,磁気壁特性について,解析的,実験的に検討するに先立って,磁界結合方式無線送電システムの低姿勢化,軽量化について検討し,平面構造を積層することによる新しいコイル構造を提案するに至った.この結果は国内で開催された2つの学会で成果発表している.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画したメタ表面設計を行う上で,工作精度は目標達成を左右する大きな問題であろうことは予測されていた. そのため,磁界結合型無線送電システムで使用されるコイル構造を見直すことで,工作精度が担保できる構造を見出すことができた. メタ表面の設計自体は予定から遅れているものの,今後の研究推進の加速が期待できることから,おおむね順調に進展していると判断できる.
|
Strategy for Future Research Activity |
研究推進上,問題と想定されていた工作精度の問題は解消できたと判断できるとともに,メタ表面構造の設計自由度を大幅に向上できるコイル構造を得ることができた. やや計画に遅延が生じているものの,当初の予定通りにメタ表面の設計,周波数応答を可変とするための制御方法の検討を実施していく.
|
Research Products
(2 results)