2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of AI technology that integrates control, estimation, and diagnosis in advanced industrial fields
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22K04150
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
橋本 誠司 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (30331987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 貴弘 群馬大学, 大学院理工学府, 助教 (00869844)
中村 幸紀 岡山大学, 自然科学学域, 講師 (90574012)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | AI制御 / AI診断 / 産業実装 / 汎用AI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は「制御・推定・診断技術」に融合するエビデンスベースの「AI技術」を構築し,産業分野と連携しながら開発・実証することである。実施項目は3つに大別でき,一つ目は「制御とAIの融合」であり,これまでに続き,複数制御器を有する非線形システムに対し,取得データに基づき評価関数を最適化する制御手法を提案した。さらに,本年度はモーション制御系への拡張を目的とし,IPMモータの非線形動的システム同定法とその高効率制御法,強化学習によるロボットカートの軌跡生成とその追従制御法,単眼カメラによる人追従制御法を提案し,産学連携を含む実機検証によりその有効性を検証した。 二つ目の「推定・診断とAIの融合」では,線形動的モデルに深層学習による静的非線形特性を融合した非線形システム同定法を提案し,廃棄物処理場の燃焼炉温度予測を行った。また,教師無し学習法を用いた温調制御系におけるヒータ断線に対する故障診断法,プレス生産工程における金型の故障診断法などを提案し,実データを用いてその有効性を検証した。 三つ目は,実理である産業分野における「多分野企業との連携実施」であり,エビデンスベースのAI制御・推定・診断技術の開発・実証を目的とするが,上記の実施はいずれも企業との共同研究により実施しているとともに,提案手法の汎用性を拡張・検証するために,異なる分野での新規の共同研究も開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り,「制御とAIの融合」では,企業との連携のもと,昨年度の研究成果の更なる展開と,異分野でのAI制御法を提案し,その成果としてJournal論文4件,国際会議発表2件,特許出願1件を実施した。また,「推定・診断とAIの融合」においても新たな対象をターゲットとした故障診断法を提案し,その成果として国際会議論文1件を発表した。いずれも,実験による検証まで実施しており,おおむね順調に進展していると評価した。ただし,AIに基づく制御と診断の融合,制御と診断の物理的説明については,研究を開始したところである。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として,当初予定通りに,AIに基づくリアルタイム制御・推定・診断の融合化を進めるとともに,その結果に対する物理的説明手法について検討を行う。また,提案する統合化手法と物理的説明手法の産業実装についても共同研究企業と協力し,検討していく。また,総合評価を行うことで,産業分野における制御システムの知能化を目指す。本研究にてえられた重要な技術・知見についてJournal論文に発表し,社会還元に努める。
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Causes of Carryover |
消耗品の利用範囲において,年度配分予算額の数%相当額が余ったが,その分は無理に利用せず,次年度に持ち越しとし,消耗品相当額として使用予定である。
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