2022 Fiscal Year Research-status Report
AI技術を用いた超高速・高精細X線CT測定に関する研究
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22K04161
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Research Institution | Gunma Prefectural Industrial Technology Center |
Principal Investigator |
高橋 勇一 群馬県立産業技術センター, その他部局等, 独立研究員 (10505415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 正和 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20378243)
小谷 雄二 群馬県立産業技術センター, その他部局等, 研究調整官 (30514616)
中村 哲也 群馬県立産業技術センター, その他部局等, 係長 (60522373)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | X線CT / 深層学習 / トモグラフィ / 3Dイメージング / 非破壊 |
Outline of Annual Research Achievements |
X線CTスキャナーは試験体(ワーク)を破壊することなく、内部構造を可視化することから、医療分野だけでなく産業分野においても多大な恩恵をもたらしてきた。しかしながら、現状においても解決を迫られる課題も多々あり、その一つが、高解像な断面画像を求めれば、測定の長時間化は避けられないというトレードオフの関係の解消である。 本研究は、国内の企業や大学等に導入済みの産業用X線CTスキャナーに対して、深層学習(Deep learning)の技術により、新規の装置導入や大幅な改造を行うことなく、CT測定の短時間化と高解像な断面画像の取得を両立させるCT測定法を実現する目的として実施している。 本年度は、研究で使用するワークの作成、断面画像に発生するアーチファクトと呼ばれるノイズの低減による断面画像の高解像について検討を行った。具体的な研究実施内容は以下の通りである。円筒形の透明エポキシ樹脂に金属片を埋込みワークを作成した。金属およびその周辺の形状の鮮明化を意図したDeep Learningによる画像生成モデルを作成した。画像生成モデルにより生成された画像は、カッピングアーチファクトやメタルアーチファクトが低減し、金属およびその周辺の形状の鮮明化が確認できた。 次年度は、CT測定の時間の短縮化について検討を行う。実施内容はX線投影データ間をDeep Learningにより補間し、補間したデータとX線投影データを合わせたデータにより画像再構成を行うことで、少量なX線投影データで高画質なCT測定方法により、測定時間の削減を目指す予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2年目に実施予定であったDeep Learningによる画像生成モデルの作成が早期に完了し、研究で作成した。円筒形の透明エポキシ樹脂に金属片を埋込みワークにつ対して、カッピングアーチファクトやメタルアーチファクトが低減し、金属およびその周辺の形状の鮮明化が確認できた。研究は順調に進んでいると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
所内、所外の共同研究者と定期的にミーティングにより、進捗報告・意見交換を続けていく。 本年度の研究成果については、早期に論文等で公開する。 Deep Learningによる画像生成モデルの円筒形の透明エポキシ樹脂に金属片を埋込みワーク以外のワークのアーチファクトの軽減に効果があることを確認を進めていく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため参加を控えていた学会へ参加、発表を行う予定である。 また、早期に作成が完了したDeeplearingによる画像生成モデルに関して、本年度作成したワーク以外のワークでも効果の確認を行うため、新規のワークを作成する予定である。
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