2022 Fiscal Year Research-status Report
Selective Chemical-Vapor Deposition of Metal Films using Cu-Iodide
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22K04178
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
山内 智 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 教授 (30292478)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 選択成長 / 金属薄膜 / 化学気相堆積 / ヨウ化物 / 集積回路配線 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.真空中で加熱・昇華させたヨウ化銅(I)(CuI)を原料とした銅の選択形成を行う際の銅粒径の増大のための基板前処理の検討、および、金属/誘電体上での選択性を向上させるための前処理と銅形成条件の最適化をおこなった。 ・銅形成前の基板前処理をRuに対して検討した結果、真空中400℃程度で90分間以上の熱処理を施すことでスパッタ形成したRuの再結晶化が進み、表面平坦性の改善が行なわれることでRu上で分解生成した銅原子およびヨウ素原子の表面泳動が促され、銅の粒径が著しく増加しかつ平坦化された島状成長が実現できることがわかった。また、本実験結果から銅結晶の成長機構をモデル化することができ、Ru上で分解生成した銅原子は島状グレインの側面形成に寄与するのに対して島状グレイン表面で分解生成した銅原子は主にグレインの高さ増加に寄与するが20%程度は側面形成に寄与していることが明らかとなった。また、本方法は金属表面の自由電子を原料の選択吸着に利用することから金属表面の酸化物除去は必須である。そこで、Ru上にプラズマCVDで形成したCuO膜を対象として低圧中でのアルコール処理による還元プロセスを検討し、200℃程度でのメタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどの処理が金属表面の還元に極めて効果的であることを見出した。 ・銅の選択形成では、銅のLine&Space上での検討により、前述のアルコール処理と成長中に還元性ガスを添加することにより銅/SiO2間で極めて高い選択性が得られることがわかった。 2.ヨウ化ルテニウムを用いたRuの選択形成の検討をおこなった。 ・市販のヨウ化ルテニウム(RuI3)は過剰のヨウ素を含むために低温真空中での長時間処理が必要であることがわかった。 ・Pt基板上での実験では300℃以上でPt-Ru合金形成が行なわれ、RuI3からRu生成が可能であることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた2023年度の実施内容は”Ru表面改質と成長条件最適化”、”微細加工パターンへのCuの埋め込み”、”RuI3を用いたRuの選択成長”、である。 ”Ru表面改質と成長条件最適化”についてはほぼ完了しており、計画には無かったバルクCuと同程度の低抵抗率な薄膜形成も実現できている。 ”微細加工パターンへのCuの埋め込み”については主にCuのLine&Space上での実験を実施して前処理条件や成長中の添加ガスの選定、および、成長条件の最適化がほぼ終了している。CuのLine&Space上での実験に集中したためにRu下地のビアホールへの埋め込み実験が残っているが、2023年度前半に実施する予定である。 ”RuI3を用いたRuの選択成長”については、Pt上での実験により金属上でRuI3からRuを生成できることおよびSiO2上で原料が吸着しないことを確認できている。ただし、容易にヨウ化する銅表面での成長条件および雰囲気の選定を今後検討する必要が出てきた。また、RuI3を安定に気化させるための気化部機構の設計・作製を今後新たに検討する。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、2022年度に未実施であったRu下地ビアホールへのCu選択埋め込みを実施する。また、CuのLine&Space上での長粒径ライン形状を引き続き検討する。また、2022年度に問題となったRuI3を安定に気化させるための検討とCu表面のヨウ化抑制(あるいはヨウ素除去)を検討する。 以上の結果を基に、選択成長したCu上へバリアメタルとしてRuを選択成長し、反転プロセスの可能性の調査を開始する。
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Causes of Carryover |
【差額が生じた理由】・物品費の差額73万円:当初Ruの選択形成用基板としてスパッタ形成した銅付きウェハの購入を考えていたが、今年度の実験(条件出し)には研究室所有のウェハを使用することとし、銅の酸化を防ぐために選択形成する段階になってから購入することに変更したため。・旅費の差額23万円:コロナ感染症のため海外渡航を控え国内の国際学会への参加に変更したため。・人件費謝金の差額2万円:予定より若干少ない時間で完了したため。・その他の差額41万円:外注する予定のTEM観察試料の作成を2023年度に変更したため。 【使用計画】・物品費103万円:金属薄膜付きウェハ購入とヨウ化物原料購入で使用予定。・旅費53万円:国内・海外学会参加用旅費として使用予定。・その他93万円(人件費謝金残額を含む):試料分析、論文投稿料、学会参加費で使用予定。
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Research Products
(6 results)