2022 Fiscal Year Research-status Report
Local emission and defect of AlGaN ternary alloy by microscopic spectroscopy and efficiency reduction mechanism
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22K04184
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
倉井 聡 山口大学, 大学院創成科学研究科, 助教 (80304492)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | AlGaN / 量子井戸構造 / 転位 / 点欠陥 / 内部量子効率 / カソードルミネッセンスマッピング法 |
Outline of Annual Research Achievements |
スパッタAlNテンプレート上に成長した深紫外AlGaN多重量子井戸(MQW)構造のカソードルミネッセンス(CL)強度分布像を取得し、貫通転位に対応する暗点コントラストを解析する手法を用いて実効拡散長を解析した。また、温度-励起パワー密度依存フォトルミネッセンス(PL)法により求めた内部量子効率(IQE)と比較した。量子井戸数を固定し、転位密度が同程度でIQEが異なる深紫外AlGaN MQWを比較した。スパッタAlNテンプレート厚さが異なる試料において室温のIQE はそれぞれ41~90%と見積もられた。CL強度分布像の暗点コントラストから求めた実効拡散長はIQEとの間に正の相関を有しており、IQEが高い試料において実効拡散長がより長くなることを示した。このことは、CLマッピング評価法が転位評価のみならず、点欠陥評価への利用の可能性を広げるものである。今回の評価においてスパッタAlN厚さとIQEの相関は得られておらず、点欠陥の起源についての考察には至っていないが、今後同様の評価を用いて理解を深めることが可能となるだろう。また、井戸数が異なる(3層、10層)AlGaN MQWの比較において、IQEが高い井戸数を有するMQWにおいてCL強度分布像の暗点コントラストから求めた実効拡散長が長くなる傾向が確認された。井戸数が異なるMQW試料の貫通転位密度がほぼ同じであることと併せて、MQW 上層の点欠陥が減少しIQEが増加したことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は貫通転位が低減されたスパッタAlNテンプレート上のMQW構造に対して、同等の貫通転位密度であるにもかかわらずIQEが大きく異なる試料に着目し、点欠陥評価手法として導入したCL強度分布像中の暗点コントラスト解析の妥当性について評価を行った。この評価により求めた実効拡散長とIQEの間には明瞭な相関があることから、260nm帯のAlGaN MQWにおける点欠陥の影響を定性的にではあるが議論可能であることを明らかにできた。このことは、試料のIQE低下の要因を切り分けて議論する上で重要である。さらに量子井戸数が異なる試料についても同様の評価を行い、量子井戸数が量子井戸内の点欠陥密度に影響を与えていることを示唆する結果を得ている。これらの結果を元に2023年度以降に様々な展開を期待できると考えられる。基板オフ角およびオフ方向が異なるスパッタAlNテンプレート上に成長したAlGaN MQW構造に対する評価の一部は前倒して本課題期間の前年度に行われたが、その後の試料の入手が困難となっているため現状の試料の範囲内で計画を進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度の成果を受けて、スパッタAlNテンプレート上のAlGaN MQWのIQEと実効拡散長の関係について理論的に考察を行っているところである。また、実効拡散長は点欠陥以外の影響も内包したパラメータである。このため、いくつかの評価条件を変更して同様の解析を進め、解析の妥当性とその範囲について考察を行う予定である。また、基板オフ角およびオフ方向依存性については現状の試料に対して、CL強度像中の暗点コントラスト解析による検討を進める。平坦部(テラス部)について解析を適用し、オフ角およびオフ方向に対する点欠陥の影響について議論できないか模索する。更に短波長の深紫外230nm帯発光AlGaN MQWの性能評価に対しての顕微分光額的アプローチについても検討していく。
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Causes of Carryover |
論文投稿(オープンアクセス誌)が年度末にずれ込んだため、次年度使用額が生じた。査読を経て受理された場合に支出する。また、一部は消耗品費に充当する。
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Research Products
(3 results)