2022 Fiscal Year Research-status Report
3次元データを用いたインフラ構造物の点検・診断システムの高度化・高精度化
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22K04268
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
出水 享 長崎大学, 工学研究科, 技術専門職員 (00533308)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 浩 長崎大学, 工学研究科, 教授 (20157324)
森田 千尋 宮崎大学, 工学部, 教授 (60230124)
伊藤 幸広 佐賀大学, 理工学部, 教授 (90223198)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 3D / 橋梁 / 老朽化 / デジタルカメラ / DX / デジタル画像 / ひび割れ / CIM |
Outline of Annual Research Achievements |
国内外においてインフラ構造物の老朽化が大きな問題となり、崩落事故に伴い死者がでる大惨事が起きている。維持管理が行われているのにも関わらず橋梁の崩落事故などの惨事が起きる原因は、点検・診断の精度が低いことあげられる。そのような中、申請者ら長年の研究でデジタル画像を用いたインフラ構造物の劣化を高精度に評価する技術を独自開発している。本研究では、前述した技術を発展させて3次元データを用いたインフラ構造物の革新的点検・診断システムの開発を行う。具体的には、複数台の小型のデジタルカメラで撮影した画像を用いて構築したインフラ構造物の3次元モデルから形状や変状を評価する技術である。本年度は、構築した3次元モデルにおける寸法・変状評価の高精度化・高度化を行った。構築した3次元モデルの寸法・変状の精度は,使用するカメラの性能、画像の保存形式、撮影条件、3次元解析の設定などに影響するため、各項目に対して検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
撮影システムで構築した3次元モデルにおける寸法・変状の目標として、視認性は、3次元モデルで0.1mmのひび割れ幅が確認できること、精度は、3次元デルの寸法(形状・ひび割れ長さ)と実測の誤差を10mm以内とした。検討の結果、選定したデジタルカメラは、GOPROHERO11とし、静止画像撮影とした。目標を達成する撮影・解析条件として視認性に影響のある撮影距離は50cm、撮影速度は20cm/s とした。精度に影響のあるラップ率は60%、3次元モデルの寸法入力について軸の長さは長く設定し、軸の選定は1方向のみとした。3次元モデルの寸法測定として形状は3回計測しその平均値、ひび割れ長さは計測点同士の間隔を10mmとして計測回数は3回の平均とすることで目標を達成することに成功した。以上の成果から本研究の進捗情報は、「おおむね順調に進展している」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、研究が計画通りに進んでいることから、2年目以降は当初に定めた2項目の研究開発を進めていく。2年目(2023年度)は、①撮影システムの堅牢化、②ユーザーフレンドリー化・マニュアル化を行う。 ①撮影システムの堅牢化について:インフラ構造物の点検は強風や豪雨時を除いて実施されることから、少雨でも利用可能とするため撮影システムに防水性を付与する。また、暗所での撮影は光量が低下して撮影した画像にブレが生じ3次元データの精度に大きく影響するためライトの選定・配置を検討して、暗所でも精度よく撮影できる仕組みを付与する。さらに持ち運びや撮影時において機材をぶつける可能性があるため,撮影システムにシリコン製のラバーガードを付与して耐衝撃性を強化する. ②ユーザーフレンドリー化・マニュアル化:開発した装置を実務経験者に利用してもらい問題点の抽出と改善を行う。フィールは長崎市が管理する橋梁で行う。そして、構造物別、撮影環境別のカメラの配置、影順序、カメラの設定などを記載した撮影マニュアルを作成し,誰にでも精度よく撮影できる撮影マニュアルを作成する。
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Causes of Carryover |
撮影システム改良のための部品の制作を業者に依頼制作する予定だったが既製品で代用できたためコストを抑えることができた。繰り越したお金は、2023年度の装置の堅牢化に使用する。
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