2022 Fiscal Year Research-status Report
Study on Concrete pavement for Environmental Contribution by CO2 Capturing and Maintain of Skid Resistance
Project/Area Number |
22K04270
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
上野 敦 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 准教授 (50232765)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | コンクリート舗装 / すべり抵抗性 / テクスチャ |
Outline of Annual Research Achievements |
初めに,コンクリート舗装表面の凹凸(テクスチャ)を定量的に把握し,これから得られるどの指標がすべり抵抗性に寄与するのかを明確にするための検討を行った。この検討では,研究協力者とともに,試験車両の走行回数が異なる路面を対象に新規導入したレーザプロファイル測定装置により路面の3次元の座標を取得した。得られた3次元座標から種々の凹凸指標(路面波長が任意の面粗さおよびスキューネス(尖度)など)が計算できるよう,プログラムを作成した。同時に各路面のすべり抵抗性をダイナミックフリクションテスタで測定した。交付された研究費の削減の影響から,実施した測定は,国立研究開発法人土木研究所の試験走行路に設置している舗装版のみを対象とせざるを得なかった。この結果,路面のすべり抵抗性を表現するために適切と考えられる3次元の路面テクスチャ指標の組み合わせを各指標の持つ意味とともに評価した。 次に,摩耗してすり減ってゆく過程で,すべり抵抗性の維持性が高い路面テクスチャを供給できるコンクリートの使用材料および配合条件について検討した。この検討では,使用材料と配合条件(細骨材の量および粒度)を変化させたモルタル供試体を作製し,研究協力者が所有する走行摩耗試験機によって車輪走行に伴う摩耗を再現した。摩耗作用の進行に伴う,着目した各テクスチャ指標およびすべり抵抗性の変化を測定し,両者の相関について検討した。この結果,路面のテクスチャの維持の観点からは,細骨材の粒度が細かく,単位量が多い(細骨材量が多い)配合が有効となることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に照らし,初年度の研究は,路面のすべり抵抗性に強く影響するテクスチャ指標の明確化の面で,当初の予定を超える進捗をしていると考えている。また,実験室内でのコンクリートの配合構成に関する検討は,概ね予定どおりに進捗している。ただし,供用中の実路面での計測を行うこととしていたが,初年度の検討では試験走行路面のみの測定となっている。令和5年度での実道での測定を目指して,道路管理者との調整を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は,すべり抵抗性の維持性が高い配合に関する検討を継続する。令和4年度の検討により得られた知見から,細骨材に着目して実験を継続する予定である。また,令和4年度の検討では研究費の削減により実施できなかった実道でのテクスチャおよびすべり抵抗性の測定について,近隣の道路管理者と調整を行い,測定可能箇所の模索を行う予定である。
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Causes of Carryover |
令和4年度の研究費の支出により,端数としての296円が生じた。このため,令和5年度の経費に加算して使用する予定である。
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Research Products
(2 results)