2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of a microplastic separation procedure from sediments to improve operation speed
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22K04346
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Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
井上 徹教 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 港湾空港技術研究所, グループ長 (70311850)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 堆積物 / マイクロプラスチック / 回収技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
現地堆積物を用いて、ハイドロサイクロン法により、堆積物からのマイクロプラスチックの分取の可否について検討した。現地で採取した浚渫土を篩でふるったあと、市販の球状プラスチックを混ぜ込み、圧力ポンプでハイドロサイクロンに送泥した。本実験の結果、比較的無機質で粒径の大きい堆積物粒子はアンダーフローに、有機質で粒径の小さい堆積物粒子はオーバーフローに分取された。また、本実験条件では、概ね、密度が1.03以下の球状プラスチックはオーバーフローから、密度が1.28以上のものはアンダーフローから吐出される結果となった。 堆積物からのマイクロプラスチックの分取は、堆積物粒子とマイクロプラスチックの比重差を利用した手法による。一般的には、比重1.4程度の溶媒に堆積物を懸濁させ、浮上したものを夾雑物等とともに採取し、その後目視等によって分別する。このような従来法は非常に手間がかかり、サンプル数量をこなすことが難しく、現状把握のための現地調査において足かせとなっている。本研究の意義は、堆積物からのマイクロプラスチック分取の処理能力を改良することにより、サンプル数および処理量が増え、データ収集能力が飛躍的に高まることが期待されるところにある。 近年、環境中へのプラスチックごみの排出に関心が高まっており、特に海洋へのマイクロプラスチックの流入は注目されている。海ではマイクロプラスチックが多数浮遊していると報告があるが、海底堆積物中のマイクロプラスチックに関する報告も多い。堆積物は底生生物の住処であり、底生生物は多くの魚類等のエサとして、食物連鎖において重要な役割を果たす。そのため、堆積物中のマイクロプラスチックは海洋環境に大きな影響を与える可能性があり、種類や量など、その実態を把握することは重要であると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに、実験装置の購入や準備、セットアップなどを行った。準備中、機材の納期の遅れや各部材の定期合成等の確認等に時間がとられ、年度内の行程は遅れ気味であったが、最終的には実験にまでこぎつけることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
ハイドロサイクロンの原理をシミュレーションするための数値モデルを利用し、1年目において得られた結果を理論的に検証する。また、マイクロプラスチックの特性等に応じたより効率的な流量セッティング等に関する知見を得ることを目標とする。 令和4年度では、実験準備等に思った以上の時間を要したため、令和5年度については、数値シミュレーションに向けた準備を行うことから始め、なるべく前倒しで行っていきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
実験の準備段階において、主要な機材とは別の周辺消耗品について、既存の部材を流用できるものがあり、それらの使用により消耗品費の支出を抑えることができたため、次年度使用額(B-A)が大きな数値となった。 次年度においては、追加の室内実験も行うことができれば事例の蓄積となるため、それらに必要な消耗品の購入にあてたい。 また、数値シミュレーションを行うに伴い、計算結果ファイルのストレージとしてハードディスクドライブ等の購入を行いたい。
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