2023 Fiscal Year Research-status Report
DXへの活用を見越したリアルタイム都市流動解析手法開発に関する研究
Project/Area Number |
22K04352
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
中村 俊之 岐阜大学, 工学部, 准教授 (10419062)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉内 文孝 岐阜大学, 工学部, 教授 (10263104)
瀬木 俊輔 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (50762382)
Schmoecker J.D. 京都大学, 工学研究科, 准教授 (70467017)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 流動解析 / Wi-Fiパケットセンサ / DX |
Outline of Annual Research Achievements |
人流動データを収集する手法は様々である.これまでの主流は紙媒体やインターネットによるアンケート型手法であり,例としてパーソントリップ調査や道路交通センサスの起終点調査がある.一方で近年,ICT技術の発展により,携帯キャリアの基地局データやGPSデータ,Wi-Fiパケットセンサデータなどを活用してリアルタイムに人流動を収集する手法が普及している.従来のアンケート型手法の利点は人々の移動交通手段や移動目的を把握可能なことにあった.しかしおおむね10年に一度の実施であるため,その間の都市の土地活用の変化やそれに伴う交通行動の変化が反映されない点が課題である.リアルタイムの人流収集手法は,近年マーケティングなどにも広く活用されている. Wi-Fiパケットセンサは人流の把握手法として,観光地や市街地への適用が進んでいる.本研究では,多くの人が行きかう重要な交通結節点である中部国際空港において人流を常時観測し,旅客便利用者の行動分析を実施した商業フロア利用率の推移,1日における時間変化分析から,空港における現状を明らかにし,数量化Ⅱ類および二項ロジスティック回帰分析を用いて,商業フロア利用者の特徴把握を行った.分析の結果,休日利用者の商業フロア利用傾向の強さや到着便利用者の利用傾向の弱さ,搭乗便による利用傾向への影響度合いの大きさが明らかとなった.本研究結果を踏まえて,関係主体とは中部国際空港おける商業フロアの利用と周辺施設との連携による施策実施可能性を検討している段階である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
取得されるWi-Fiパケットのランダマイズ仕様がアップデートされたことを受けて,ランダマイズデータ処理に関して,新たな手法を試みる必要が生じたことを受けて,その後の全数データとの比較により,精度検証が遅れる結果となった.
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Strategy for Future Research Activity |
研究対象となっている中部国際空港での全数データを用いて,Wi-Fiのサンプル率と精度検証を行う。中部国際空港は狭義の閉空間であったが,広域の開空間にセンサ設置している関西都市圏(京都大阪神戸奈良等)における流動分析を実施し,リアルタイム都市流動解析手法の開発を行う予定である.
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