2023 Fiscal Year Research-status Report
Post-fire seismic performance of structural steel and steel moment frame
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22K04401
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
焦 瑜 東京都市大学, 建築都市デザイン学部, 准教授 (40632493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 哲 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (60230455)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 火災後地震 / 建築構造用鋼材 / 加熱冷却 / 塑性変形性能 / 繰り返し載荷実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
鋼構造の耐震性能に関する研究の一環として、小歪振幅から大歪振幅を受ける建築構造用鋼材の極低サイクル疲労性能を調べた研究が行われたが、加熱冷却された鋼材の塑性変形性能を調べる研究はほとんど行われていない。本年度の実験では、一般構造用鋼材SS400を対象に、加熱冷却後の塑性変形性能を調べる。 実験では、火災―鎮火の過程を想定し、試験片の前期処理として、SS400鋼板を熱処理専用の加熱炉による加熱し、水冷してから、軸方向の繰り返し載荷を行った。火害診断指針に示される火害等級の境界温度となる100℃、300℃、500℃、720℃の4段階の目標温度で試験片を加熱した。また、加熱しない常温状態(RT)の試験片も用意した。各目標温度まで鋼板の加熱を行い、30分間温度を維持した後、冷水をかけて急激に冷却させた。加熱した鋼板に加熱冷却後の鋼板が明らかな反りや曲げ変形をしていないことも確認した。 そして、加熱冷却後の鋼板より試験片を製作し、小振幅から大振幅までの繰り返し載荷実験を行った。ここで、鋼材の塑性変形能力を調べるため、5段階の温度段階で加熱冷却させた試験片をそれぞれに、真歪±2%、±4%、±6%、±8%、±10%、±12%の一定振幅繰返し載荷実験を行う。以上のパラメーターを設定し、計30本の試験片の繰返し載荷実験を行い、それぞれの鋼材の歪振幅と破断までの繰返し回数の関係を調べた。 実験結果より、720℃以外の温度段階で加熱冷却させた試験片は、両対数グラフ上では、各目標温度の試験片が破断するまでの破断回数-歪振幅の関係はほぼ同一直線関係を示すことがわかる。異なる加熱温度による塑性変形能力の違いがほぼ見られなかった。しかし、720℃で加熱冷却された試験片は、破断寿命が他の温度より短くなったことが分かった。 今後、異なる強度レベルの鋼種についても調べる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計測装置(MTS伸び計)の入荷待ちで3ヶ月以上かかりましたが、概ね順調に進めています。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、一度加熱冷却させたSS400鋼材の繰り返し載荷実験を行い、火災―鎮火過程を経験したSS400鋼材の塑性変形能力を調べた。その結果、加熱冷却歴及び加熱目標温度の違いがSS400鋼材の塑性変形能力へ及ぼす影響がほとんどないことがわかった。今年度は、異なる強度レベルの鋼種(高層、超高層建物に使われる高強度鋼材SN490、SA440)についても同じ手法で調べる。試験片の製作はすでに完了し、現時点ではSN490シリーズの実験を行っている。
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Causes of Carryover |
次年度では、実験を継続的に行う予定であり、実験結果をみてから、追加実験が必要となる可能性がある。また、歪ゲージなどの消耗品にも費用が発生する。 更に、これまでの研究成果を社会に公表するため、学会参加などの旅費も発生する。
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Research Products
(2 results)