2022 Fiscal Year Research-status Report
鉄筋コンクリート造建築物の劣化進行予測に向けた仕上材の劣化度評価方法の確立
Project/Area Number |
22K04405
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Research Institution | Building Research Institute |
Principal Investigator |
松沢 晃一 国立研究開発法人建築研究所, 材料研究グループ, 主任研究員 (20534051)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 鉄筋コンクリート造建築物 / 仕上材 / 劣化度 / 評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
鉄筋コンクリート建築物の長寿命化には、外部からの劣化因子の透過を抑える必要がある。そのためには、建築物の表面を覆うように施工されている仕上材を適切に評価することが重要であるが、評価方法が定性的(目視)であるために、仕上材の評価と建築物の評価を関連づけられていない。そこで、本研究は仕上材の定量的な評価方法を確立し、その先に、実環境下における仕上材の劣化を含めた鉄筋コンクリート建築物の評価方法の確立を目指す。そこで、本研究では「仕上材の劣化度評価方法」を確立することを目的とし、「1)仕上材の劣化度評価方法の確立(仕上材の評価)」、「2)コンクリートの耐久性に及ぼす仕上材劣化の影響に関する検討(コンクリートの評価)」、「3)実環境下における仕上材の劣化進行に関する検討(建築物の評価)」の3項目に取り組んでいる。2023年度に実施した内容は、以下のとおりである。 1)仕上材の劣化度評価方法の確立(仕上材の評価)は、既往の研究で行った仕上材の二酸化炭素透過度試験結果を整理した。また、屋外暴露試験に用いる試仕上材験片の作製方法に関する検討を行った。 2)コンクリートの耐久性に及ぼす仕上材劣化の影響に関する検討(コンクリートの評価)は、コンクリートに4種類の仕上材を施工した供試体を作製し、促進中性化試験および屋外暴露試験を開始した。また、促進試験に関して、試験に用いる紫外線の波長に関する調査を行った。 3)実環境下における仕上材の劣化進行に関する検討(建築物の評価)は、鉄筋コンクリートに4種類の仕上材を施工した供試体を作製し、電気化学的手法による鉄筋腐食に関する測定の後、雨掛かりの有無で異なる2環境下で屋外暴露試験を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
屋外暴露試験に用いる試仕上材験片に関して、屋外暴露に耐え、かつ、二酸化炭素透過を妨げないような基材の選定に時間を要しているが、その他に関しては、計画とおりである。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、コンクリート供試体の紫外線による促進試験を開始する。また、試仕上材験片の暴露試験に関する検討を継続する。なお、促進中性化試験による検討に関しては、2023年度に結果がでる予定である。
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Causes of Carryover |
紫外線による促進試験に関して,2022年度に試験方法の検討,2023年度に試験開始となった。そのため,繰越し分の費用は,試験に用いる紫外線ランプや,その周辺機材の購入に用いる。
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