2022 Fiscal Year Research-status Report
歴史的建造物の保存再生に関わる人工知能を用いた安全性評価及び維持管理の研究
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22K04423
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Research Institution | Yasuda Women's University |
Principal Investigator |
山田 俊亮 安田女子大学, 家政学部, 助教 (80580076)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 組積造 / 歴史的建造物 / 深層学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
カンボジアのユネスコ世界遺産バイヨン寺院を中心に研究を展開している。2022年度は、主に長期モニタリングを実施してきたデータに対して、機械学習の深層学習の手法の一つであるNonlinear Auto-Regressive eXogenous (NARX)を用いた分析手法の開発を進めた。各種モニタリングデータに対して、以前から取り組んでいる物理現象をベースとする分析手法を併せて用いることで、深層学習による分析結果と物理的な現象の相関について分析を進めた。深層学習と物理モデルの両方から、構造物の長期的な構造変位を予測・分析する手法の開発を進めている。併せて、これまでに研究を進めてきた不連続変形法(DDA)などの離散体力学手法をこの課題に応用し検証を行う手法を進めた。それらの検証結果とモニタリングを同時に実施することで、より高度な評価を行う手法の研究を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度には、カンボジアのユネスコ世界遺産バイヨン寺院にて現地調査、モニタリングの実施等を行った。計画段階では、2022年度に渡航ができるか未定であったが、世界的なコロナウィルスの収束を受けて現地調査を実施した。現地調査を受けて、深層学習の分析手法の開発、不連続変形法による構造性能評価手法の開発を進めた。概ね計画通りに進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
長期的なモニタリングデータの分析手法として、主に深層学習の手法の一つであるNonlinear Auto-Regressive eXogenous (NARX)を用いた分析手法の開発を進める。この分析手法において、より高精度化を目指し、評価パラメータの各種提案やアルゴリズムの組み合わせ等を行う計画である。また、現地調査を実施し、新たなモニタリングの実施等にも取り組む。
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Causes of Carryover |
年度末に研究協力者との研究打ち合わせによる国内出張を想定していたが、国内出張を実施しなかったため次年度使用が生じた。次年度以降、カンボジアでの現地調査の実施に関わる消耗品等の購入や現地調査のための渡航費、学会発表等の経費等の使用を想定している。
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