2022 Fiscal Year Research-status Report
Performance to suppress the spread of initial fire by simple flame-retardant measures for wooden interiors and furniture
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22K04447
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Research Institution | Forest Research and Management Organization |
Principal Investigator |
上川 大輔 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (30409651)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 燃え広がり / 難燃薬剤 / メッケルバーナー法 / コーンカロリーメーター試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
火災の初期段階においては、収納可燃物や天井・壁の燃焼性が燃え広がりの速さに大きく影響するが、これら可燃物に対し防火上効果のある薬液の噴霧や塗料の塗布等により一定の燃え広がり抑制が出来れば、法的に対処するのが難しい既存の、火災危険性の高い住宅等での被害を大幅に低減できる可能性がある。そこで各種基材に対する防火措置の素材レベルでの燃焼抑制効果を検証するため、2種類の加熱レベルの燃焼試験を行った。 基材として、障子紙、ダンボール、ボール紙、合板を用い、無処理およびホウ酸系難燃薬剤、リン酸系難燃薬剤それぞれをスプレー散布した試験体に対し、以下の燃焼試験を実施した。 ・45°メッケルバーナー法(消防法に規定される防炎製品の試験法):火災初期の弱い加熱に対する防火措置の効果検証を目的として、約190mm×290mmの試験体に対する試験を行った。火炎長は65mm、加熱時間は2分間とし、仕様ごとの展炎性、自消性などを明らかにした。 ・コーンカロリーメーター試験(建築基準法に規定される防火材料の試験法):火災中盤の強い加熱にに対する防火措置の効果検証を目的として、約100mm×100mm試験体に対する試験を行った。加熱強度は50kW/m2、試験時間は5分間、口火ありの条件とし、仕様ごとの着火時間、発熱速度の推移、総発熱量などを明らかにした。 これらの試験結果は、試験方法の検証や防火措置自体の改良、次年度以降に実施する実大レベルでの試験条件の考察に貢献する。また、既存住宅等においても簡易にその火災安全対策を実施できる手法や安全性の高い建具等の製品開発に対しても寄与する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当年度に予定していた試験方法の検証は予定通り進行しており、進捗に問題はない。ただし、防火措置の効果について想定との相違が見られるため、その要因の検証と今後の試験体調整の検討を次年度以降に実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
「①簡易な難燃化措置の素材レベルでの効果検証」において、試験体への防火措置の方法・条件(噴霧・塗布・含侵などの実施方法、薬剤種、濃度など)をさらに増やしてその効果を検証する。 「②実大レベルでの燃え広がり抑制効果の検証」については①での検証がさらに進んだ段階より開始する。
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Causes of Carryover |
計画では当年度より②の実大レベルでの燃焼性状を検証する試験装置の検証、組み上げをする予定であったが、①の素材レベルの検証を更に進めてから実大レベルでの装置を設計する方がより整合性のとれた試験が実施できると判断し、それら実大レベルの燃焼試験用研究材料の購入等を次年度以降へと繰り越したため。 繰り越し分は翌年度に実大レベルの試験装置用に使用する予定。
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