2022 Fiscal Year Research-status Report
空間メンタルモデル・ミクロ環境・社会要因の分析と歩行を喚起する可視化手法の研究
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22K04464
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
榊 愛 (石川愛) 摂南大学, 理工学部, 准教授 (60581311)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 敦雄 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (40416582)
樋口 祥明 摂南大学, 理工学部, 教授 (70470317)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 歩行 / Walkability / 空間メンタルモデル / 内発的動機づけ / ミクロ・マクロ環境 / 景観構成要素 / クラスタ分析 / オノマトペ |
Outline of Annual Research Achievements |
居住者が「歩きたくなる」近隣環境の実現を目指し、仮説モデルの構築と検証を中心として実施した。主な実績4点を示す。 (1)居住者が「歩きたくなる」心的過程に関するモデルとして、先行研究をもとに空間メンタルモデルを仮構築した。具体的には「歩きたくなる」内発的動機付けを【好奇心】【挑戦】【統制】【空想】の4種類と設定した。そして、これらに影響する「道」に関するミクロ・マクロ環境要因として22種類を設定した。 (2)空間メンタルモデルの仮説検証と精緻化を目的として、3大都市圏居住者(502名)を対象にオンライン質問紙調査を実施した。クラスタ分析の結果、「道」に関する環境要因に対して反応性が【低いクラスタ】【高いクラスタ】に分かれた。また、クラスタによって環境要因の認知や反応する内発的動機付けなどに差異があることから、人の多様性を考慮する重要性を明らかにした。 (3)空間メンタルモデルの仮説検証を目的として、子ども(16名)を対象として自由散策実験を実施した。その結果、60個の歩きたくなるミクロ・マクロ環境要因が抽出された。そのうち8割が【好奇心】と【空想】の内発的動機付けにつながる環境要因であったことから、この2つの動機付けが歩行促進に影響を与えたと言える。また、環境要因をオノマトペで表記した地図を提示することで自由散策の範囲が広がったことから、オノマトペによる情報提示が歩行促進につながる可能性が示唆された。 (4)ミクロ環境要因を簡易に抽出する手法を検討するために、景観写真から長方形で要因抽出して面積評価する簡易な手法を試みた。その結果、本手法で特徴を把握できることを確認した。また、景観の構成要因と心理評価のWebアンケート調査を実施した。その結果、夜間の発光要因では小面積の発光要素が「印象で良」と評価されることもあることから、ミクロ要因が歩行促進につながる可能性を確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度に計画していた実施内容をおおむね実施できたため、「おおむね順調に進展している」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度、構築した空間メンタルモデルの仮説検証を次年度も引き続き実施する。 そして、空間メンタルモデルをもとに、「歩きたくなる」近隣環境の可視化手法を検討する。
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Causes of Carryover |
今年度の実験で購入・使用を予定していた機器を、次年度以降の実験で購入するように変更したため、次年度使用額が生じた。 次年度以降の実験で必要になったときに、機器購入することを計画している。
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Research Products
(1 results)