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2022 Fiscal Year Research-status Report

OODA Loop management approaches of learning environments for inclusive education

Research Project

Project/Area Number 22K04484
Research InstitutionNational Institute of Technology (KOSEN), Kure College

Principal Investigator

下倉 玲子  呉工業高等専門学校, 建築学分野, 准教授 (50510442)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Keywordsアクティブ・ラーニング / インクルーシブ教育 / 学習空間整備 / 小中高等学校 / オーストラリア
Outline of Annual Research Achievements

8月と2月にオーストラリアのパースの小中高等学校へ訪問調査を行うことができた。8月の調査では、8校の学校を視察し、次に調査すべき先進的な学校を把握することができた。調査した学校のうち、空間を巧みに活用しながらアクティブ・ラーンングやインクルーシブ教育に取り組む学校を3校に絞り、それら3校については校舎図面、家具配置、見学できた授業場面の児童生徒の居場所プロットを資料として作成し、空間的特徴の分析を行った。その結果、豊富な家具を利用していること、個に応じるための布でできたソファなどの柔らかい素材を多用していること、授業において集合と分散を容易に行える家具配置の工夫があることなどが分かった。また、3校の学習空間の整備を教員と相談しながら行なっている学校整備コンサルタントのPeter C. Lippman氏に全ての学校に同行して頂いていたので、現場で空間整備の工夫や視点をその都度説明してもらい、その内容を記録した。これにより、子どもたちが安心して学ぶために、壁などでできるコーナーを利用すること、棚によってコーナーを形成することの大切さが明らかになった。
以上の結果をベースとし、3月に再びパースを訪問し、厳選した3校に対して終日の授業観察調査をそれぞれ2日間にわたって行った。本調査では、調査員4人で分担し、教員・児童生徒へのインタビュー、授業の展開の記録(家具配置のスケッチ、児童生徒の居場所プロット、写真ビデオ撮影)を行った。またインクルーシブ教育を捉える一貫として特別支援学校2校への訪問調査も加えた。現在は、3月に行った調査記録の整理を行なっている段階である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

昨年度は初年度で、コロナ禍の影響があると見込み、海外調査は予算に組み込んでいなかったが、予想よりも早く状況が落ち着いたので、予算の前倒しを申請し、8月と2月にオーストラリアのパースの現地調査を行うことができた。また、どちらの現地調査もコーディネーターとして現地で学校計画コンサルタントを主宰するPeter C. Lippman氏の協力を得られたので、スムーズに各学校へのアポイントメントを取ることができた。
また、調査員補助として、本研究室の専攻科生2名がいたことも大きな飛躍につながっている。この専攻科生2人とは日常的なコミュニケーションが可能であったため、図面作成などがスムーズに行き、発展的な調査と分析をすることができた。

Strategy for Future Research Activity

2年目となる本年度は、昨年度に現地調査で多くの情報を得られた分、その分析に多くの時間を費やすことになる。1月までを目処に、昨年度の調査報告をまとめ、3月に現地調査に行く予定である。本研究は、学習空間の整備のプロセスを明らかにする研究であるが、昨年度のオーストラリアの調査で、Peter C. Lippman氏が整備を手がけた学校3校の終日授業観察調査をそれぞれの学校で2日間行っている。現地調査の結果を図面や行動場面の資料としてまとめ、Lippman氏からそれぞれの空間づくりの意図をヒアリングする予定である。さらに、学習空間の整備プロセスを日本に適応するための手法として改善するために、Lippman氏に9月に来日してもらい日本の学校を視察しながら情報交換を行う予定である。3月の現地調査では、Lippman氏がスウェーデンの小中学校へ学校計画のコンサルタント業務で行くタイミングで同行し、彼の業務内容を学び取り、改善前と改善後の学習空間の変化、およびそのプロセスを記録する予定である。

Causes of Carryover

世界情勢の影響で、フライト代が値上がりを見せていたので、余裕を持って前倒し払いの金額を決めたが、安価な航空券が取れたために、残額が発生した。本年度はこの残額を有効活用し、研究協力者であるPeter C. Lippman氏を日本に招くための渡航費およびLippman氏と研究代表者の国内旅費、および、3月に行う予定であるスウェーデンの現地調査で使用する見込みである。

  • Research Products

    (7 results)

All 2023 2022 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (5 results) Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Int'l Joint Research] PCL(学校整備コンサルタント機関)(オーストリア)

    • Country Name
      AUSTRIA
    • Counterpart Institution
      PCL(学校整備コンサルタント機関)
  • [Journal Article] 小中学校における特別支援学級と通常学級の動線の交わり形態, インクルーシブ教育のための教室配置に関する考察2023

    • Author(s)
      松下芽生・花岡優月・下倉玲子・佐々木伸子・柳澤要
    • Journal Title

      日本建築学会中国支部研究報告集

      Volume: 46 Pages: 555-559

  • [Journal Article] 学校における教室空間を高機能化する家具等の配置計画 オーストラリア・パースのSJ学校を事例として2023

    • Author(s)
      正木優菜・松下芽生・下倉玲子・佐々木伸子・柳澤要・山下奈桜
    • Journal Title

      日本建築学会中国支部研究報告集

      Volume: 46 Pages: 551-554

  • [Journal Article] 小学校の通常学級における教室の使われ方と個別の配慮の現状 特別な支援を必要とする通常学級児童への空間的配慮に関する研究 その42023

    • Author(s)
      藤谷淳史・田坂彰基・佐々木伸子・下倉玲子
    • Journal Title

      日本建築学会中国支部研究報告集

      Volume: 46 Pages: 539-542

  • [Journal Article] 小学校のオープンスペースにおける個別の配慮の利用実態, 特別な支援を必要とする通常学級児童への空間的配慮に関する研究 その32023

    • Author(s)
      角田柊斗・藤谷淳史・田坂彰基・佐々木伸子・下倉玲子・柳澤要
    • Journal Title

      日本建築学会中国支部研究報告集

      Volume: 46 Pages: 535-538

  • [Journal Article] 不登校児童への配慮を持つ全寮制小学校における教室の使われ方 特別な支援を必要とする通常学級児童への空間的配慮に関する研究 その22023

    • Author(s)
      田坂彰基・佐々木伸子・下倉玲子
    • Journal Title

      日本建築学会中国支部研究報告集

      Volume: 46 Pages: 535-538

  • [Presentation] インクルーシブ教育の視点から見た学校施設づくり2022

    • Author(s)
      柳澤要・下倉玲子・佐々木伸子
    • Organizer
      New Education Expo 2022
    • Invited

URL: 

Published: 2023-12-25  

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