2022 Fiscal Year Research-status Report
国際的交叉からみた「民藝」の反近代/近代性に関する建築思潮の再構築
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22K04518
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
杉山 真魚 岐阜大学, 教育学部, 准教授 (70625756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千代 章一郎 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 教授 (30303853)
田所 辰之助 日本大学, 理工学部, 教授 (80289959)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 民藝 / 近代建築 / アーツ・アンド・クラフツ運動 / シャルロット・ペリアン / ブルーノ・タウト / 蔵田周忠 / 柳宗悦 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は予備的研究として関連著作を収集・整理しながら、①初期アーツ・アンド・クラフツ運動と民藝運動、②民藝運動と来日した西洋近代建築家、③民藝運動と日本近代建築家という3つのテーマについて、文献調査、国内外の関連工芸・建築調査、言説研究、作品研究を実施した。本年度の研究成果の概要は以下の通りである。 ①1)アーツ・アンド・クラフツ運動における装飾・工芸・建築関連著作のリスト化、2)民藝と建築に関連する著作のリスト化(雑誌『民藝』『工芸ニュース』など)、3)ウィリアム・モリスの東洋への眼差しに関する分析(織物デザインを中心に)、②1)ブルーノ・タウトが捉えた日本の歴史的建築の特質や日本の近代建築への批判の意味に関する考察、2)シャルロット・ペリアンにおける「装飾」概念の変容や民俗的なものへの関心についての分析、3)『グロピウスと日本文化』(1956)の解読、4)フランク・ロイド・ライトと日本との関係についての調査(『茶の本』や遠藤新との関わり)、③1)蔵田周忠と民藝および民家との関係についての考察、2)蔵田と同じく分離派建築会のメンバーであった山口文象の建築作品に関する分析。 主たる成果公表として、アーツ・アンド・クラフツ運動と古典について資料を作成するとともに(日本建築学会大会PD「建築と古典主義」資料)、シャルロット・ペリアンにおける「装飾」概念の変容について1編の論文を発表した(『日本建築学会計画系論文集』)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた近代建築家の言説や作品に加えて、グロピウスやライト関連の資料も含めて研究を進めることができた。感染症の影響により渡英することができなかったが、国内で資料を収集することに努めた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度においては、本年度に得られた知見をさらに精査するとともに、新規に民藝運動と1920年代以後のアーツ・アンド・クラフツ運動というテーマに着手する。本年度実施できなかったイギリスでの視察および資料収集を行い、研究の幅を広げたい。
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Causes of Carryover |
感染症の影響で海外渡航を控えたため。次年度にイギリスやドイツ等、海外での調査を実施する予定である。
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Research Products
(8 results)