2022 Fiscal Year Research-status Report
低廉な慣性センサを用いた船舶自動位置推定システムの冗長化に関する研究
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22K04550
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
福田 厳 東京海洋大学, 学術研究院, 助教 (10734478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 信明 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (80343169)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 初期バイアス推定 / MEMS / モデリング / シミュレーション / Trajectory Generator |
Outline of Annual Research Achievements |
予算使用計画に従い、これまで使用していたセンサと同価格帯で、全軸がMEMS方式および混合方式(Z軸ジャイロセンサが光ファイバー式)の2種類の最新慣性センサを導入した。また、令和4年度の研究計画に従い、以下の項目を進めた:【計画1.1】初期バイアス推定のために選定するデータが位置誤差精度に与える影響の調査、【計画1.2】初期バイアス推定のシステム構築、 【計画1.3 & 4】微小針路変化検知のためのデータ分析、【計画1.5】微小針路変化検知アルゴリズム開発、【計画2.1】慣性センサの分析(モデリング等)、【計画2.2】シミュレーションによるINS/GNSSの検証、【計画2.3】シミュレーションによ るINS/DVLの検証。計画1.1および計画1.2では、Trajectory Generatorを応用した初期バイアス推定方法の効果や、選定するデータが位置精度に与える影響について、論文発表を行った。この成果は、本科研費申請前から継続的に進めてきた研究の結果であると考える。計画1.3、計画1.4および計画1.5では、微小変化時の検出に関する検討必要事項が複数見つかり、現在も研究を進めている。計画2.1では、新たに導入した慣性センサについて、アラン分散による分析とモデリングを行った。そのモデリングデータを使用して、計画2.2および計画2.3を進め、検証システムを構築し、分析を進めている。さらに、令和5年度以降に予定していた船舶での実験を2回実施することができ、そのデータを使用してシステムの検証を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初期バイアス推定に関し、これまで研究を進めていたこともあり初年度で論文成果発表できたこと、シミュレーションにおける各種検証も予定通り進められたことが理由である。。微小針路変化検出については、引き続き研究を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
科研費応募時の申請計画に従い、初期バイアス推定については慣性航法の逆計算に用いるデータ長や航行状態の違い等が位置誤差に与える影響 を調べ、初期バイアス推定に最適なデータを自動選定する方法を明らかにする。針路推定は基礎研究を発展させバイアス推定に利用できる微小針路変化検知アルゴリズムを明らかにする。また、環境 依存性により変動するモデリング値が方式の違いによりどのように変化するかなど、カタログ値では不明な点を明らかにする。年次計画は申請 に従って以下のように進める。さらに、実験船による分析結果により、計画1から計画2の事項 について必要であれば再検討を行い研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
予定していた外国製のセンサの価格が為替の影響もあり予算と合わなかったため、国産のセンサに変更したために残額が生じた。必要物品の購入に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)