2022 Fiscal Year Research-status Report
計算モデルと物理モデルを融合させた係留模型試験法の高度化と性能評価モデルの構築
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22K04556
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Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
渡邊 充史 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (20713788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齊藤 昌勝 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (80359124)
石田 圭 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (60636827)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 係留 / 模型試験 / リアルタイムハイブリッドシミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は浮体の平面運動(Surge/Sway)を対象として性能評価モデルの構築、実験システムの設計を実施した。今年度の基金は主に上記の研究を遂行するためのソフトウェアの購入、次年度の実験に向けての計測機器の試作に当てられた。 平面運動を対象とした性能評価モデルの構築について先行研究を参考としながらスパー型の運動モデルを状態空間モデルの形にて製作した。併せて係留力から各アクチュエータが発生させる荷重を求める係留力分配アルゴリズムについても製作した。運動モデルはリアルタイムにて係留力計算プログラム間と値のやり取りを行う必要があるため、UDP通信を想定した通信プログラムを作成し、上記モデル内に実装した。 実験システムの設計では性能評価モデルの製作と同時進行にて実施した。想定される係留力を制御可能とするDCモータ、ギアヘッド、コントローラ、エンコーダを選定した。また、上記各部材を配置するための設置治具等を設計した。実験ではアクチュエータに接続されたワイヤーに作用している張力を計測し制御系へとフィードバックさせる。そのため、小型・軽量・防水のリングゲージ式張力計について試作を実施した。試作では筐体の材質をステンレス、真鍮と2種類に分け、更に板厚、ゲージ枚数についても数種類に分けて試作した。試作結果を基に次年度、実験に用いる張力計について調達する予定である。また次年度は、上記実験システムでスパー型模型を用いた実験が可能かどうか性能評価モデルにて確認し、適宜修正を掛けながら実際に実験する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
験システムの設計作業に予想より時間が掛かる事が見込まれたため、性能評価モデルの構築と同時並行にて実施した。このため、性能評価モデルでの実験システムの検証は次年度に行う事とした。しかしながら予定していた性能評価モデルの構築、実験システムの設計は順調に進んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
性能評価モデルを用いた実験システムの検証を早期に実施し、結果を実験システムの設計に反映させる事により、より確実な実験システムを構築し、実験に移行出来るようにする。
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Causes of Carryover |
1.次年度使用額が生じた理由 当初予定していた候補となるDCモータ等の購入は社会情勢の影響により納期が想定以上に必要となる事が判明したため中止し、代わりに小型張力計の試作を行った。そのため差額が発生しため次年度使用とした。 2.使用計画 次年度は今年度の繰り越し額を物品費に充て、模型製作等に使用する予定である。
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