2022 Fiscal Year Research-status Report
Research on coupling solution of soft-rigid multibody dynamics and numerical fluid dynamics
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22K04572
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Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
荒木 元輝 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 主任研究員 (00711350)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | マルチボディダイナミクス / 数値流体力学 / マリンオペレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は粘性を考慮可能な数値流体力学モデル(CFD)とマルチボディダイナミクスと絶対節点座標法(ANCF)を基にした剛体、線状構造体、3次元構造体の柔剛混在多体系動力学モデルを開発し、様々なマリンイペレーションに応用可能な解析手法を確立することを目標としている。 そこで初年度は線状構造体用のANCFコードを開発した。ANCFはShabanaら(1996)により提案された非線形有限要素法の一種で節点座標として節点の絶対位置および勾配で表現することにより、従来の有限要素法に比べ少ない少ない要素数で大変形を精確に表現することが可能である。本研究においては基本的にBerzeri & Shabana(2000)のモデルを用いることとした。ANCFでは仮想仕事の原理を用いてラグランジュ方程式を導出し、各ケーブル要素の運動方程式が得られるが、その中の剛性行列においては、計算負荷及び精度を考慮し、曲げ剛性行列に関しては軸ひずみが小さい場合を仮定してT1モデル、軸剛性行列にかんしては一般的なひずみ状態を扱えるL2モデルを用いることとした。また今後のマルチボディダイナミクスモデルとの連成を考慮し、微分代数方程式(DAE)となるようラグランジュ未定乗数法を適用し、運動方程式の解法としては一般化アルファ法を用いた。 開発した線状構造体用のANCFコードの検証のために、ANCFコードのベンチマークとしてよく用いられる、原点でピン支持された柔軟な梁を自由落下させた時の変形を計算し、従来の研究結果とほぼ一致することを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画においては初年度は線状構造物用ANCFコードの開発を目標としており、目標通り線状構造物用ANCFコードの開発を実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は開発したANCFとマルチボディダイナミクス、CFDとの連成モデルの開発を行う。線状構造体の流体構造連成に関しては、線状構造体の線径は通常はCFD上で計算される剛体の寸法に対して非常に小さいことからCFDと線状構造体の相互干渉は無視できると考えられ、CFDから線状構造体への片方向の連成とする。3次元構造体の流体・構造連成に関してはCFDで算出される物体表面圧力を3次元梁要素に与える一方で、ANCFで算出された3次元梁要素の変位および変位速度をCFDに与える。時間発展における内部反復計算中にCFDによる表面圧力計算とANCFによる3次元梁要素の変位・変位速度計算を繰り返す強連成とすることにより、CFDとANCFの流体・構造連成を実現する。 現状の流体力学モデルにおいて、流体の粘性成分を取り扱うことができ比較的精度が高く実用的な時間で計算可能な流体力計算モデルとしてはレイノルズ平均モデル(RANS)が一般的である。そこで本研究におけるCFD計算においては研究代表者と同じ所属の海上・港湾・航空技術研究所の海上技術安全研究所CFD研究グループが開発した構造格子用非定常RANSソルバーNAGISAを用いることとする。 本研究において開発したCFDと柔剛混在多体系動力学モデルの統一解析手法を用いて過去に海上技術安全研究所で実施されたVLCCとバンカー船のサイドバイサイドオペレーションの波浪中動揺模型試験等を再現し、サイドバイサイドオペレーション時のVLCCとバンカー船の流体力学的相互作用や防舷材・係船索等の変形やそれらに作用する拘束力の作用、模型と実機の尺度影響について明らかにする予定である。
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Causes of Carryover |
計算サーバーを取得する予定であったが、急激な円安、物価高、半導体不足により計算サーバーの価格が大幅に上昇し、納期も大幅に遅延するおそれがあったため、R4年度の取得は中止し、半導体不足が解消すると思われるR5年度に計算サーバーを購入する予定である。
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