2022 Fiscal Year Research-status Report
Society5.0を支えるシステムオブシステムズの総合信頼性論証フレームワーク
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22K04618
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松原 豊 名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (30547500)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | システムオブシステムズの総合信頼性 / 総合信頼性論証フレームワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
複数の独立したシステムが連携しながらサービスを提供するシステムオブシステムについて,その総合信頼性を論証するためのフレームワークを構築することを目標に掲げている。研究1年目として予定していた研究を進め,研究成果を3本の研究論文にまとめることができた。これらのうち2本は国際論文誌に採録され,もう1本は国際会議に論文投稿を予定している。具体的な研究内容としては,2つの問い(問いA 多様なステークホルダが存在するシステムオブシステムズ(SoS)のサービスを,正確に表現し,かつ共通理解を構築するモデリング手法は何か?問いB 特定のシステムに依存せず,抽象的な総合信頼性要件を,具体的なサービスに適用する際,どのように具体化できるのか?)に対する3つの研究課題(課題A1 ビジネス分野において,ビジネスモデルからサービス,システムを記述するための世界標準モデリング言語であるArchiMateによって,SoSの記述を試みる。課題A2 同一のサービスを,FRAM(Functional Resonance Analysis Method)とArchiMateの両方でモデル化して比較し,モデリング 言語の特徴,記述能力の違い,適用性を定性的に評価する。課題B1 IEC 62853の総合信頼性要件を,適用対象によって具体化すべき要件と,そのまま適用できる要件に分類する)を実施することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画の1年目で予定していた研究を進めることができた。具体的には,2つの問い(問いA 多様なステークホルダが存在するSoSのサービスを,正確に表現し,かつ共通理解 を構築するモデリング手法は何か?,問いB 特定のシステムに依存せず,抽象的な総合信頼性要件を,具体的なサービスに適用する際,どのように具体化できるのか?)に対する3つの研究課題(課題A1 ビジネス分野において,ビジネスモデルからサービス,システムを記述するための世界標準モデリング言語であるArchiMateによって,SoSの記述を試みる。課題A2 同一のサービスを,FRAMとArchiMateの両方でモデル化して比較し,モデリング 言語の特徴,記述能力の違い,適用性を定性的に評価する。課題B1 IEC 62853の総合信頼性要件(約35ページ)を,適用対象によって具体化すべき要件と,そのまま適用できる要件に分類する。)を実施することができ,3本の研究論文としてまとめることができた。そのうち2本は国際論文誌に採録された。もう1本は国際会議に論文投稿を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き,研究計画に従って研究を進めていく。具体的には,研究課題A:世界標準ビジネスモデリングツールArchiMateの適用性について,これまでの研究成果もとに結論づける。研究課題B:総合信頼性要件の具体化手法の確立と適用について,課題B1(IEC 62853の総合信頼性要件を,適用対象によって具体化すべき要件と,そのまま適用できる要件に分類する。)と課題B2(各要件の具体化項目を明確にし,GSNのコンテキストで表現する。このGSNを,総合信頼性要件のテンプレートとして構築する。)を実施する。研究協力者として当初2名の大学院生を予定していたが,結果的には,1名のみとなってしまったので,次年度から1名の追加を試みる。
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Causes of Carryover |
予算執行計画に関しては,当初計画から大幅に変更しているが,2023年度からは計画に合うよう執行できる見込みである。1例として,研究協力者として2名の大学院生を予定していたが,1名のみ雇用となったことと,想定していた大学院生(留学生)の来日が大幅に遅れた(2022年度4月の予定が2023年1月に遅れた)ことから,備品や謝金の執行計画が大きく変更になった。大学院生の雇用遅れが解消する見込みであるので,次年度は,2年分の執行計画を進め,当初計画に沿う見込みである。
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