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2023 Fiscal Year Research-status Report

ケイ酸塩メルトの粘性率のニューラルネットワーク解析による混合エントロピーの決定

Research Project

Project/Area Number 22K04680
Research InstitutionAkita University

Principal Investigator

菅原 透  秋田大学, 理工学研究科, 准教授 (40420492)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Keywordsケイ酸塩メルト / ガラス融体 / 粘性率 / エントロピー / 熱力学
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的はケイ酸塩メルトの粘性率をニューラルネットワーク(NN)によりモデル化し,計算された粘性率に対するAdam-Gibbs解析により配置エントロピーを算出することである,昨年度実施したLevenberg- Marquardt (LM) 法による計算の一部において見落としがあることが判明したため,粘性率のNN解析を再検討した.2023年度は特に,層構造と活性化関数が予測精度に与える影響を調査した.これまでに独自に収集してきたSiO2-Al2O3-MgO-CaO-Na2O系の4335データを検討に用いた.このうち,部分2成分系,3成分系,4成分系のデータを学習とテストに用いた.また5成分すべてを含むデータはテストのみに用いた.
その結果、次のことを明らかにした.
(1)NNの最適化計算において,計算条件が同一であればAdam法とLM法では差が見られない.(2)粘性率の温度内挿は活性化関数にReLuを用いると不連続となるが,SigmoidとTanhを用いると連続的になり,配置エントロピーの算出に適している.(3)パラメータ数は40から100まで増加させると二乗平均平方根誤差(RMSE)が連続的に低下するが,それ以上増やしても精度の向上は見られない.(4)中間層が2層であるときに誤差が最も小さくなる.(5)中間層の数に関係なく,活性化関数はSigmoidよりもTanhを用いた方がRMSEが低くなる.
これらの結果を踏まえて、Adam-Gibbsの関係式に対するフィッティングからメルトの配置エントロピーを算出する目処がたったため、Pythonによる計算コードを作成した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

機械学習モデルの基礎的な検討は終了した.配置エントロピーの算出はこれから実施する.粘性率装置製作の進捗率は50%である.

Strategy for Future Research Activity

(1) 2023年度に構築したNN回帰モデルをAdam-Gibbsモデルに適用し,SiO2-Al2O3-CaO-MgO-Na2O系メルトの配置エントロピーを算出する.
それらの値を既報の物理化学モデルによる値と比較する.
(2) B2O3とK2O含有メルトの粘性率測定の文献を収集し,データベースに収録する.また,今年度明らかにした,正規化したデータを用いた2層モデルによるNN解析を行い,モデルの精度を検証する.
(3) 2022年度の熱容量の測定結果とこれまでのSiO2-B2O3-Al2O3-Na2O系メルトの熱容量測定データを組み合わせて解析し,Cp(B2O3)の温度・組成依存性を定式化する.その結果に基づいて,ホウケイ酸塩メルトの粘性率データに対してAdam-Gibbs解析を試みる.
(4) 粘性率測定装置を完成させて試験測定を行う.また,データ解析プログラムを作成する.

Causes of Carryover

2023度は装置製作のための時間を確保できなかったため,粘性率測定装置の立ち上げを行うことができなかった.次年度は実験に必要な白金るつぼのほか,白金棒,白金線,熱電対,アルミナるつぼ等を購入し,粘性率測定を実施する計画である.

  • Research Products

    (3 results)

All 2024 2023

All Journal Article (1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] ニューラルネットワークによるガラス融体の粘性率の回帰予測2024

    • Author(s)
      菅原 透
    • Journal Title

      NEW GLASS

      Volume: 7 Pages: xxx-xxx

  • [Presentation] 機械学習によるガラス融体の粘性率の定式化:SiO2-Al2O3-MgO-CaO-Na2O系2023

    • Author(s)
      菅原 透,コウ ギョウキン
    • Organizer
      日本火山学会
  • [Presentation] 機械学習によるマグマの粘性率の定式化:SiO2-Al2O3-MgO-CaO-Na2O系2023

    • Author(s)
      菅原 透,コウ ギョウキン
    • Organizer
      日本火山学会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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